ジャック・マー(馬雲)の名言
中国・アリババ社(阿里巴巴集団)の創業者、現会長、元CEO
ジャック・マー(ユン・マー、馬雲、1964年10月15日生まれ、浙江省杭州市出身)杭州市出身。
杭州師範学院(のちの杭州師範大学)外国語学部英語科卒業後、杭州電子工業大学(のちの杭州電子科技大学)で講師として英語、国際貿易を教える。
アメリカで出会ったインターネットにヒントを得て、中国初のビジネス情報発信サイト「中国イエローページ」を開設。
中国対外経済貿易合作部中国国際電子商務中心に入り、インターネット商品取引市場を開発。
その後独立し、香港でアリババネットを創業。
同社を世界最大級のB2Bサイトに成長させた。
そのほか、中国ヤフー会長、ソフトバンク社外取締役などを務めた経営者。
ブランドの真の意味とは
中国語で「ブランド」のことを「品牌」と書きます。私の考えでは、真の意味でのブランドとは「品牌」を構成している2つの漢字「品」と「牌」の両方を兼ね備えているものでなければならないと思います。「品」は品質、あるいは品格。「牌」は看板、要するに知名度です。
知名度を上げることと、ブランドをつくることはまったく違う戦い
時間をかけて築いた信頼をいかに永続させるか。そのために、ブランドの信用を傷つけかねないミスをいかに少なくするか。競争に勝つカギはそこにあります。知名度を上げることとブランドをつくることは、競争戦略上はまったく違う戦いなのです。
知名度が高いだけではブランドとは言えない
どんなに知名度が高くても、そこに品質や品格の後ろ盾がなければ強いブランドとは言えません。知名度にふさわしい質の高い製品やサービス、それを支える人材、さらに企業文化が伴っていることが重要です。
経営者の役割は未来を予想し手を打つこと
20年後の世の中やインターネット業界はどうなっているのか。どんなビジネスや企業が必要とされるのか。経営者の役割はそれを予想し、進むべき方向やビジョンを示し、今日から着実に手を打つことです。
お客様が第1、従業員が第2、株主が第3
創業直後に「お客様が第1、従業員が第2、株主が第3」という経営方針を決め、頑なに守り続けてきました。アリババに誰がいくら投資していようが、事業が困難に直面しようが、大成功しようが、中小企業のお客様が最優先という方針を曲げたことは一度もありません。
他国でビジネスを成功させるために必要な3つの条件
国外進出で成功するには、3つの条件があります。第一に事業の地歩を着実に築くための時間。第二にチャンスをつかむ勇気。第三に困難に耐え自分をレベルアップできる持久力です。この3つを備えていれば、中国に限らず、世界中どこへ行っても成功し、強いブランドを築くことができると思います。
国外展開をするときは、自分の殻からも抜け出す事が重要
これまで日本国内で成功していた企業であればあるほど、自社の決まったやり方や固定観念にとらわれる傾向があります。日本という国からは出たけれど、自分の殻からは結局抜け出せていない。成功体験を持つ企業は、往々にしてそういう性質を持っています。その意味で、私は日本の中小企業に期待してます。国内では成功したとはいえなくても、海外市場に打って出て成功をつかみたいという強い意志を持つ会社です。
商業文化のあり方をもう一度根本的に見直す時期に来ている
商業とは本来、社会全体の発展に貢献すべきものであるはずです。この本来の目的を取り戻すため、商業文化のあり方をもう一度根本的に見直すときが来ています。
理想と現在の差を埋める努力をする
重要なのは、20年後、アリババがどんなブランドになっているかです。現在のブランドと、将来あるべきブランドの間には大きな隔たりがあります。理想のブランドをつくりあげるには、まだ10から20年の努力がいると覚悟しています。
顧客に思い描いてもらいたい自社に対するイメージを明確にする
人々がアリババという名を聞いたとき、「イノベーション」「希望」「情熱」「誠実」というイメージを思い浮かべてもらえるようになりたい。
ブランドで重要なのは知名度ではなく、品質と品格
強いブランド、強い品牌(中国語でブランドの意味)の本質とは、「牌(看板、知名度)」ではなく「品(品質、品格)」にあります。
ブランドで重要なこと
ブランドは名前を知っているとか、製品を持っているとかではなく、多くの人がブランドに接して、喜び、親しみ、尊敬などの前向きな印象を抱くことが必要です。
短期的な知名度は重要ではない
ブランドをつくりあげるのは時間と経験の蓄積です。知名度を上げるなら簡単なことです。いくばくかのお金を使い、注目されるようなイベントなり話題なりをぶち上げれば、たちまち人々の知るところになります。しかし、真のブランド同士の競争とは、生き残り競争でしょう。短期的な知名度の違いは重要ではありません。
対象とする顧客によってビジネスモデルは変わる
私は米国のB2B(企業間取引)のビジネスモデルをそのまま中国に持ってきたのではありません。米国のB2Bはもともと、大企業間の商取引の省力化が狙いでした。一方、私は企業家精神旺盛な中小企業の経営者が、商売を広げるためのツールとして、インターネットを活用できると考えました。B2Bという言葉は同じでも、事業コンセプトは似て非なる独自のものでした。
社会的な問題が大きければ大きいほどビジネスのチャンスも広がる
社会的な問題が大きければ大きいほどビジネスのチャンスも広がる。アメリカはショッピングの環境が整っているが、中国は環境が悪かった。中国でEコマースが発展したのは、中国のビジネス環境が悪かったことが背景にあったといえる。
中国企業を世界に知らしめたい
時間をかけて築いた信頼をいかに永続させるか。そのために、ブランドの信用を傷つけかねないミスをいかに少なくするか。競争に勝つカギはそこにあります。知名度を上げることとブランドをつくることは、競争戦略上はまったく違う戦いなのです
どんなに知名度が高くても、そこに品質や品格の後ろ盾がなければ強いブランドとは言えません。知名度にふさわしい質の高い製品やサービス、それを支える人材、さらに企業文化が伴っていることが重要です
商業とは本来、社会全体の発展に貢献すべきものであるはずです。この本来の目的を取り戻すため、商業文化のあり方をもう一度根本的に見直すときが来ています
インターネット業界で48歳の私はもう若いとはいえない
チャンスは常に人々の不満の中にある。
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アリババ思想―その時、馬雲は何を語ったのか 紅旗出版社 静岡新聞社 |
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