ブックオフコーポレーション取締役会長(CEO)
橋本真由美(はしもと まゆみ、旧姓清水、1949年3月21日 – )は、福井県大野市出身の日本の実業家で、ブックオフコーポレーション取締役会長(CEO)である。福井県立大野高等学校、一宮女子短期大学卒業。
BOOK OFF創業時のスタッフであるが、採用当時はパートタイマーであった。東証1部上場企業において、新卒採用ではなく創業者と血縁関係の無いパートタイマー出身者が経営トップに就くのは非常にまれなケースとして脚光を浴びた。
タレントの清水國明は実弟。その縁で、清水がブックオフのイメージキャラクターとなって同社のコマーシャルに出演していた。なお、姪に清水明実・清水愛実・清水好実、義妹に永田ケイがいる。
人材育成こそが社長の私に課せられた最大の使命です。
強い現場をつくることに集中する
私がこれまでやってきたのは、強い現場をつくることです。
その中身は何かというと、人の育成なんです。
これからも、いかに人材を育てていくか、いかに短期間で店長を生み出していくか。
それができれば、たとえ競合企業が現れようとも万全だと思っています。
現場を知る社員の大切さ
パート、アルバイトから正社員になる人が少なくなったらブックオフはむしろ危険だと思っています。
人材育成は子育てと同じ
スタッフも成長し、モチベーションを高めなければお店は成り立たないと思ったときに実感しました。
「これは子育てと一緒かな」と。
悪い点があれば怒ったり、たまにはおだててみたり、主婦だからこそできる育て方があるのではないかと気づいたんです。
繁盛店をつくる原動力はスタッフのやる気
どんな工夫をすれば、中古本を売りに来やすくなるか。
その集めた本を、いかにきれいに加工するか。
そして、商品を売り場にきちんと出すため、スタッフ力(やる気)をいかに高めるか。
これが繁盛店をつくる原動力なんだと、現場に立ちながら身体で感じていったんです。
ともに働く仲間が幸せになることは、何ものにも代えがたい喜び
元気のない社員、辞めようか考えている店長に「つらいのはわかってるよ。
私がわかってるだけじゃ、ダメ?」って、よく言うんです。
するとわかってくれて、また職場を活気づけたり、新店を立ち上げてくれる。
そんなときは格別の喜びがあります。
子供の偏差値があがったり、主人が出世すれば嬉しいけれど、それは私の見栄にすぎません。
でも、会社を辞めようと思った人が元気になり、また結果を出してくれるというのは、私の見栄でも何でもなく、その人が幸せになること。
ともに働く仲間が幸せになることは、何ものにも代えがたい喜びです。
そういう瞬間があるからこそ、私もやっていけるんです。
現場が主役ということを忘れない
当社は現場の従業員が生きがいを持って働くことを大事にしています。
いわば「現場が主役」の会社です。
パートだった私がここまで来られたのも、そのことの現れのひとつでしょう。
社長になったからといって、その信念に変わりはありません。
これからも現場の目線を常に忘れず、経営に活かしていきたいと思います。
若い人たちが大いに夢を抱いて前向きに生きていく明るい職場作りを
若い人たちには、大いに夢を抱いて前向きに生きていってもらいたいし、その芽を摘むことのないような明るい職場作りを続けていきたいと思います。
若い人がバリバリ働きだすきっかけ
若い人が当社に来てバリバリ働きだす例はたくさんあります。
それは信頼して仕事を任せ、店舗の売上が上がったら、周囲が「あなたのおかげよ」と感謝する職場風土があるからだと思います。
やりがいのある仕事を
ブックオフの店舗では、店長をのぞけば大半が学生さんや主婦のパート・アルバイトさんです。
若い人もたくさんいますけど、みんなものすごく真面目で、やる気にあふれています。
あるアルバイトさんは「以前のアルバイトは暇だと嬉しかったのに、いまは忙しい方が嬉しいです」「働くことが楽しくなりました」と言っていました。
自分のために時間を使ってもいい
18年ぶりに外で働いてみて思ったのは、自分のために時間を使ってもいいんだということでした。
それまでは、妻として母として時間を使うのが当たり前でした。
家庭が嫌でキャリアウーマンになりたいなどという気持ちは毛頭なかったのですが、働きだすとのめり込んでしまいました。
のちに社長になるブックオフへの入社のきっかけ
ブックオフ1号店のオープニングスタッフ募集に応募したのが、私とブックオフとの最初の出会いです。
「誰でもできる」「働ける時間帯だけでいい」という条件が主婦の私には魅力的でした。
当時15歳と17歳の子供がいて、子供の大学進学を考えると家計を助けるためにも、少しは働いた方がいいかなと思ったことがきっかけでした。
人材育成は地道に続けることが大切
いま、企業の中にはリストラに積極的なところも多いようですが、それでは永続的な組織にはなりません。
人材育成やモチベーションの向上は一朝一夕には進みません。
ですから、私は社員、スタッフに育ってもらうための取り組みを地道に続けなければならないのです。
向かうべき方向を示す育成法へ
店長に対して、その後のキャリアパスを明確に描いてもらえる仕組みをつくりました。
これをキャリアパスのセカンドステージと呼んでいます。
これまでは、店長から次に何を目指すべきか、はっきりと示していなかったからです。
従来の人材育成の方針が、先の見えない「けもの道」を歩ませるものだとすれば、いまは「カーナビ型」、つまりどこに向かうべきかハッキリと示す育成法に変えました。
こうして社員、スタッフのモチベーションを維持してもらえれば、と思っています。
口だけではなく、実際に現場を回ることの大切さ
「現場が大切」と多くの経営者が異口同音に語りますが、本当にそう思って現場を回っている方がどれほどいるでしょうか。
わざわざ私が全国各地のスタッフ研修に出ていかなくてもいいという意見もあるかもしれませんが、そうすることで現場のモチベーションは上がると考えています。
会社は社員、スタッフのモチベーションがすべてです。
現場を支えてくれる人たちを重視する経営を
私は当社の加盟店や、現場で働く店長をはじめとした社員、そしてパートやアルバイトの方など、とにかく現場を支えてくれる人たちを重視しています。
ですから、少なくとも月2回程度は実際に全国各地の現場を回って、彼らの研修にあたっています。
私が培ってきた店舗運営のノウハウを直接、伝えているのです。
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