ピーター・ドラッカーの名言集

2014/04/05


Peter Ferdinand Drucker

ピーター・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker、1909年11月19日-2005年11月11日)

オーストリア生まれの経営学者・社会学者

著書『すでに起こった未来』(原題"The Ecological Vision")では、みずからを、生物環境を研究する自然生態学者とは異なり、人間によってつくられた人間環境に関心を持つ「社会生態学者」と規定している。ベニントン大学、ニューヨーク大学教授を経て、2003年まで、カリフォルニア州クレアモント大学院教授を歴任。「現代経営学」、あるいは「マネジメント」(management)の発明者と呼ばれる。
彼の著作には大きく分けて組織 (社会科学) 組織のマネジメントを取り上げたものと、社会や政治などを取り上げたものがある。本人によれば彼のもっとも基本的な関心は「人を幸福にすること」にあった。そのためには個人としての人間と、社会(組織 (社会科学) 組織)の中の人間のどちらかのアプローチをする必要があるが、ドラッカー自身が選択したのは後者だった

  • リーダーシップとは、人のビジョンを高め、成果の水準を高め、人格を高めることである。
  • 未来を語る前に、今の現実を知らなければならない。現実からしかスタートできないからである。
  • 経済的な不安ではなく、心理的な不安が社会を不安定化する。恐怖をもたらす。しかも、その恐怖は道にして予測不能なものであるがゆえに、生贄と罪人を求める。
  • マネジメントは科学ではない。臨床的な体系である。
  • 部分は全体との関係において存在しうるにすぎない。
  • 今社会は精神的な価値への回帰を必要としている。物質的な世界を補うためではなく、物質的な世界に意味を与えるために必要としている。
  • その人が真摯であるか否かが分かる問い「その者の下で自分の子供を働かせたいと思うか」
  • 組織はコミュニティにおいて活動する。成果はコミュニティに現れる。しかしコミュニティに埋没することを許されず、コミュニティに従属することを許されない。
  • マネジメントとは、多様なニーズと目標をバランスさせることである。利益だけを強調することは、企業の存続を危うくするところまでマネジメントを誤り導く。
  • 知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である
  • 企業の最大の課題は、社会的な正統性の確立、すなわち価値、使命、ビジョンの確立である。他の機能はすべてアウトソーシングできる。
  • イノベーションの少なくとも90%は、目的意識をもち、体系を基礎として、かつそれを身につけたものである。
  • 強みに集中せよとの格言は常に正しい。組織は多角化していないほどマネジメントがしやすい。
  • 「われわれの事業は何か」を問うことがマネジメントの責任だ。
  • 否定の強調は、明らかに前向きな信条の欠如を補おうとするものである。
  • 教育ある人間は、現在に影響を与えるために、自らの知識を役立たせる能力をもたなければならない。
  • たしかに経済的な窮乏は悪である。しかしそのような窮乏でさえ、自由の喪失ほどの悪ではない。
  • 決定は実務レベルに下ろさないかぎり、決定とはいえず良き意図にすぎない
  • マネジメントとは、個の責任とコミュニケーションを基盤とするものである。組織の成員すべてが、自らの目標を考え、他者がそれを理解していることを確かめなければならない。
  • 自らの成長につながる最も効果的な方法は、自らの予期せぬ成功を見つけ、その予期せぬ成功を追求することである。ところがほとんどの人が、問題にばかり気をとられ成功の証しを無視する。
  • 二〇世紀における建設的な成果は、カリスマ性とは縁のない人たちの手によるものだった。第二次世界大戦で連合軍を勝利に導いた軍人も、ぬきんでて有能だが死ぬほど面白みのなかったアイゼンハワーとマーシャルだった。
  • 私は、未来を予測する人たちの勇気がうらやましい。彼らと競う気はない。量的な予測は重要でさえない。 重要なことは今日とはとその意味である。
  • 新しいものは常に障害にぶつかる。その時戦う者を必要とする。成功させると胸を張り、取り組む者を必要とする。
  • 何らかの販売は必要である。だが、マーケティングの理想は販売を不要にすることである。
  • 知識そのものを競争力要因とするわけにはいかない。知識そのものは瞬時に伝播する。したがって、先進社会が30年、40年にわたって手にすることのできる競争力要因は知識労働者しかない。
  • 企業の人たちも、官僚と同じように昨日に愛着を持つ。
  • (CFO(最高財務責任者)とCIO(最高情報責任者)について)15年もすれば、この二つの世界が統合され、それを統括するポストが生まれるはずである。
  • 優れた組織をつくりあげる鍵は、働き手の潜在能力を見つけ、それを伸ばすことに時間を使うことである。
  • ヘンリーフォードは事業にマネジメントは必要ないとの信念ゆえに失敗した。
  • 実践の裏づけのない論理は、へりくつである。
  • 貢献に焦点を合わせることが、仕事の内容、水準、影響力において、あるいは上司、同僚、部下との関係において、さらには会議や報告の利用において成果をあげる鍵である。
  • 人を変えることではない。人の持つあらゆる強み、活力、意欲を動員し、そうすることによって全体の能力を増大させることである。
  • 人が抜きん出ることのできるものは一つか、せいぜい二つか三つの分野である。よく出来るはずのことを見つけ、実際にそれを行わせなければならない。
  • 知識労働者は生産手段を所有する。それは頭の中にあり、持ち運びができる膨大な資本財である。
  • イノベーションをマネジメントの枠外に位置づけることは許されない。イノベーションこそマネジメントの中核に位置付けなければならない。
  • データ化できないものを考えなければならない。データ化できないものについての配慮を忘れたデータ化は、組織を間違った方向へ導く。
  • 重要なのはカリスマ性ではない。リーダーシップとは人を惹きつけることではない。
  • 自らの成長で、最も優先すべきは卓越性の追求。そこから充実と自信が生まれる。
  • 時間を管理するためには、自由になる時間をまとめなければならない。成果をあげるためには、大きな固まりの時間が必要である。
  • 個人が組織に貢献するには、「なすべきことを明確にする」「そのために必要な知識やスキルを磨く」「行動する」という三つのプロセスが欠かせない。
  • イノベーションの能力とは、一見関係のないものを一つの全体として見る能力である。
  • あらゆる生産手段のうち、人的資源ほど効率の悪いものはない。この人的資源の活用に成功したわずかな企業が、生産性と産出量の飛躍的な向上を実現する。
  • イノベーションの真贋は、価値を創造しているかによって判定される。イノベーションとは、顧客にとっての価値の創造である。新奇さは面白いだけである。
  • 目的と使命に取り組むうえで答えるべき究極の問いは、顧客にとっての価値は何かである。
  • 人こそビジネスの源泉
  • まずは思考を変え、納得したうえで、行動を変える。そのサイクルを繰り返すうちに、頭で考えなくても無意識に行動できるようになります。それが「習慣化」された状態なのです。
  • 決定の基礎となった仮定を現実に照らして継続的に検証していくために、決定そのものの中にフィードバックを講じておかなければならない
  • リーダーシップの本質は1.リーダーシップを仕事とみること。2.リーダーシップを責任と考えること。3.信頼が得られること。
  • 組織には、明確な使命がないといけない。目的があるときに最も生産性が良い。
  • 経験をつんだ後のほうが勉強できる科目は多い。マネジメントがその一つである。
  • イノベーションの目標)「われわれの事業は何か」の問いに対する答えを行動に移すためのもの。
  • 組織が偉大たりうるのは、トップが偉大だからである。
  • 再民間化とは、家族やコミュニティが担いきれなくなったために政府に任された仕事を、政府以外の組織に戻すことである。
  • 【ドラッカーからの質問】物事を計画通り進めるためにあなたが行っていることは? ⇒
  • アメリカがヨーロッパと違っていたのは、上方への移動が容易だったことではなく、それが社会において促進され、大事にされ、祝福されていたことにあった。
  • 一つの成果をうるためには数千のアイデアを育てなければならない。
  • 成功の鍵は、自分の情報を必要としているのは誰か、それはどのような情報か、逆に自分は誰の情報を必要としているかを全員が自問することである。
  • 成果を生み出すために、既存の知識をいかに有効に適用するかを知るための知識がマネジメントである。
  • 私たちは、まったく新しい、完全に今までとは違った思想を開発しなければならなくなるでしょう。そのためには、知識にあふれた人たちは管理できないという発想から始めるのがよいかもしれません。彼らの生産性を上げることに力を貸すこと以外には、何もできないのですから。
  • 個人にとっては、社会的な位置づけと役割がなければ、社会は存在しないも同然である。
  • (時間管理について)他の人間でもやれることは何かを考える。
  • 知識労働者たる者は、仕事のなかに継続学習プロセスを組み込んでおかなければならない。知識組織は学ぶ組織である。教える組織でなければならない。
  • 知識に上下はない。状況への関連の有無しかない。
  • 知識を基盤とする知識組織では、システムそのものの生産性を左右するものが、知識労働者一人ひとりの生産性である。かつては働き手がシステムのために働いたが、知識労働ではシステムが働き手のために働く。
  • あらゆる知識労働者に三つのことを聞かなければならない。1.強みは何か、どのような強みを発揮してくれるかである。2.何を期待してよいか、いつまでに結果を出してくれるかである。3.そのためにはどのような情報が必要か、どのような情報を出してくれるかである。
  • 変化は組織の外で起こる。
  • 事業の目的は顧客を変えることではないという、マーケティングの基本を受け入れなければならない。事業の目的は顧客を満足させることである。
  • 問題に対しては、つねに行動をとらなければならないという考えそのものが、迷信にすぎない。
  • 流通力をもつナレッジ・カンパニー(知識を基盤とする会社)にならなければならない。製造の力では、製品を差別化しきれない。
  • 企業の目的として有効な定義は唯一つである。顧客の創造である。
  • 社会とは人間環境の「生態」である。
  • 仕事ができる者は、多くのことで成果をあげなければならないことを知っている。だからこそ集中する。
  • ほとんどの場合、最も重要なことは一つです。その一つに集中することにすべてを懸けてください。
  • (成果のあがらない理由)急ごうとする。そのために遅れる。成果をあげる者は時間と競争しない。ゆっくり進む。
  • グローバル経済はすでに現実である。にもかかわらず必要な仕組みはまだできていない。 グローバルな法が緊急に必要とされている。
  • チェンジ・エージェントたるための要点は、組織全体の思考態度を変えることである。全員が、変化を脅威でなくチャンスとして捉えるようになることである。
  • 知識とは、個人や組織が何らかの成果をもたらすような行動を可能にし、何かあるいは誰かを変えるものである。知識とは何かを変えるものであることを認識するだけでも、何かが変わっていく。
  • ばらまき国家は自由社会の基盤を侵食する。国民の代表たるものが、票を買うために特定の利益集団を豊かにし、国民を丸裸にする。これは市民のコンセプトの否定である。事実、急速にそのように理解されるようになっている。
  • 忠誠心を買うことはできない。獲得すべきものである。金の力で引き留めようとすれば、引き留められた者が誘惑に対する自分ののせいにするだけである。
  • わが子をその人の下で働かせたいかと思うかである。
  • 最も簡単にかつ効果的に生産性を向上させる方法は、1.仕事を定義し直すこと。2.やる必要のない仕事をやめること。
  • 知識労働者は効率ではなく、効果で評価されるべきなのです。
  • 複雑なものはうまくいかない。
  • 利益とは、それがなければいかなる責任も果たせず、よき雇用者にも、よき市民にも、よき隣人にもなれないというものである。
  • 知識労働者の生産性の重要度については強調しすぎることがない。知識労働者の特性は、働き手が労働力ではなく資本だというところにある。資本の働きを決めるものは費用の多寡ではない。量でもない。
  • 時間の管理は継続的に行わなければならない。継続的に時間の記録をとり、定期的に仕事の整理をしなければならない。そして自由にできる時間の量を考え、重要な仕事については締め切りを設定しなければならない。
  • 未来を予測するだけでは問題をまねくだけである。なすべきことは、すでに起こった未来に取り組み、あるいは来るべき未来を発生させるべく働くことである。
  • 成果とはつねに成功することではない。そこには、間違いや失敗を許す余地がなければならない。
  • 知識労働者が成果をあげるための第一歩は、実際の時間の使い方を記録することである。
  • すでに社会は、「どれだけの教育ある者を扶養できるか」から、「どれだけの教育のない者を扶養できるか」へと問題の焦点を移している。
  • 事業には、それ以上成功することは自らにとって有害であるという分岐点がありうる。
  • マネジメントとは、仕事の絆で結ばれたコミュニティとしての組織において機能すべきものである。
  • プロにとっての最大の責任は、二五〇〇年前のギリシャの名医、ヒポクラテスの誓いの中にはっきり示されている。「知りながら害をなすな」である。
  • 万人が生産手段としての知識を手に入れ、しかも万人が勝てるわけではないがゆえに、成功と失敗の並存する社会となる。
  • 真のマーケティングは、顧客から出発する。すなわち人間、現実、欲求、価値から出発する。
  • 事業の定義は検証していかなければならない。石版の碑文ではない。仮説である。
  • 知識社会とは非階層の社会であって、上司と部下の社会ではない
  • 本物の変化とは人が行なうことであり、一時の変化は人が言うことである。
  • 政府、大学、ビジネス、労組、教会のリーダーたる者が意思決定の前提とすべきものが、「すでに起こった未来」である。
  • 必要条件を簡潔かつ明確にするほど、決定による成果はあがり、達成しようとするものを達成する可能性が高まる。
  • 組織は人間から成るものであるがゆえに、完全を期すことは不可能である。したがって、完全ならざるものを機能させることが必要となる。
  • 想像力や知識は成果の限界を設定するのみで成果をあげることとは関係がない。成果をあげるためには仕事をやり遂げる能力をもつこと。
  • 真の知識とは、情報の量や質ではなく、価値という成果を意識し、特殊な言語を誰にでもわかる言葉に翻訳できる能力を伴うのです。
  • リーダーの言うことが真意であると確信をもてること。リーダーが公言する信念と行動は一致しなければならない。少なくとも賢さよりも一貫性。
  • 重要なことは自らの事業は何かを知ることである。
  • 本当の貢献を必要とするのであれば、それあらの貢献を行った人たちに報いなければならない。
  • 外部の世界について、情報を組織化することが肝要である。意思決定の責任をもつ者が、 それらの情報をもつことが必要である。
  • 人の強みよりも弱みに目がいく者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることに目の向かない者は組織の精神を損なう。
  • 万人に教育の機会が与えられるがゆえに、上方への移動が自由な社会となる。
  • 予期せぬものは、通念や自信を打ち砕いてくれるからこそイノベーションの宝庫となる。
  • 自由とは解放ではない。責任である。楽しいどころか一人ひとりの人間にとって重い負担である。それは、自らの行為、および社会の行為について自ら意思決定を行うことである。そしてそれらの意思決定に責任を負うことである
  • ニーズを書き出すだけではニーズを満たしたことにはならない。しかしニーズを書き出して、はじめて望む成果を得るための必要な条件を知ることができる
  • イノベーションとは物事を新しい方法で行うことによって資源のもつ富の創出能力を増大させることである。
  • 学ぶための最良の方法は教えることにある
  • 20世紀におけるマネジメントの偉業は、肉体労働に生産性を50倍に上げたことである。そして、21世紀に期待される偉業は、知的労働の生産性を同じように大幅に上げることである。
  • いかなる事業であっても焦点を絞らなければならない。多角化が成功するのも情報があるときだけである。
  • 知力、想像力、知識と、成果をあげることとの間には、ほとんど関係がない。頭のよさが成果に結びつくのは体系的な作業を通じてのみである。
  • 卓越した者の強みや能力が他の者にとっての脅威となり、その仕事ぶりが他の者にとっての問題や不安や障害となることほど、組織にとって深刻な問題はない。
  • 利益は目的ではなく、社会貢献を続けるための原資。利益とは、企業存続の条件。
  • マネジメントたる者は、共に働く者から自らの仕事を教わらなければならない。
  • 起業家精神とは体系的な作業であり、イノベーションとは技術よりも経済に関わることである。
  • 私は、仕事を楽しんでいない組織のコンサルティングを引き受けない。仕事が好きで、かつ楽観的であれば、それだけで組織の空気は違ってくる。
  • 決定の適切さを結果によって検証するためにフィードバックを行う
  • 社会による救済への信仰が終わったあととなっては一人ひとりの人間の責任が主役となってもおかしくない。
  • 卓越することはできないかもしれない。だが、成果をあげるには、成果をあげるための並の能力で十分である。
  • 人の強みを生かすことが組織の目的でありマネジメントの権限の基盤である。
  • 人は、課された要求水準に適応する。貢献に照準を当てる人は、ともに働くすべての人間の視点と水準を高める。
  • 成果をあげ続ける人は、流すような仕事はしたがらない。仕事において真摯さを重視する。
  • 意思決定が成果をあげるには満たすべき要件を明確にしておく必要がある。
  • カリスマを警戒せよ。
  • 大切なのは肩書ではなく責任である。
  • 必要な情報を全員が手に入れるとき組織は成果を上げる。
  • かつての組織は権限に基礎をおいていた。これからの情報型組織は責任に基礎をおく。
  • 成果をあげる人は貢献に焦点を合わせる。
  • 生態系は全体として観察し理解すべきものである。部分は全体との関連において意味をもつものにすぎない。
  • コミュニケーションの向上は送り手ではなく受け手によってもたらされる。
  • 予期せぬ成功を機会として見るにはそれなりの意識を必要とする。
  • 延期とは断念を意味することを、誰もが知っている。延期した計画を後日取り上げることほど好ましからざるものはない。
  • 組織の目的は凡人が非凡になれるようにすることである。
  • 信仰は人に死ぬ覚悟を与える。しかし、同時に生きる覚悟を与える。
  • 聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない。意味のない音波があるだけである。これがコミュニケーションの第一の原理である。
  • できないことを並みのレベルに引き上げるよりもできることを超一流にするほうがやさしい。
  • 成果をあげる者は、時間が制約要因であることを知っている。成果の限界を規定するものはもっとも欠乏した資源である。それが時間である。
  • 仕事に焦点を合わせた関係において成果が何もなければ、温かな会話や感情も無意味である。とりつくろいにすぎない。
  • 間違った問題提起への正しい答えほど修正の難しいものはない。
  • 時間を管理するには、まず自らの時間をどのように使っているかを知らなければならない。
  • コミュニケーションは、私からあなたへ伝達されるものではなく、われわれの中のひとりから、われわれの中のもうひとりへ伝達されるものである。組織において、コミュニケーションは手段ではない。それは組織のあり方の問題である。
  • 組織は信頼によって成立し信頼はコミュニケーションと相互理解によって成立する。
  • 責任なき権限に正統性はなく、権限なき責任にも正統性はない。
  • あらゆる種類の組織になければならない中核的能力がイノベーションの能力である。
  • リーダーは権限を移譲する。だが、範となるべきことについては自ら率先して行なう。
  • 力は責任を伴う。さもなければ専制となる。責任が伴わない力は退化する。
  • 繰り返し起こる混乱は、ずさんさと怠慢の兆候である。
  • 最大でなく最適を目標としなければならない。
  • 働いてもらっているのはできないことのためではなく、できることのためである。
  • 組織が真剣さ、真摯さ、意識、能力において成長するほどそこに働く者が人として成長する。
  • 兵士には優れた指揮官をもつ権利がある。
  • 受け手が見たり聞いたりしたいと思っているものを知ることなく、コミュニケーションを行うことはできない。受け手が期待するものを知って初めて、その期待を利用できる。
  • 天より食物の降るときある者はスプーンを取り出し、ある者は傘をさす。
  • 古いものの計画的な廃棄こそ、新しいものを強力に進める唯一の方法である。
  • 今日でも私は、この「何によって憶えられたいか」を自らに問い続けている。これは、自らの成長を促す問いである。なぜならば、自らを異なる人物、そうなりうる人物として見るよう仕向けられるからである。
  • イノベーションの成果は、普通の人間が利用できるものでなければならない。つまるところ、大勢いるのは普通の人たちである。組み立て方や使い方のいずれについても、凝りすぎたイノベーションは、ほとんど確実に失敗する。
  • 仕事に落とし込まなければ目論見にすぎず、プランとはいえない。
  • 一人ひとりの強みを活かすことによって組織の成果と個の自己実現が両立する。
  • マネジメントの仕事ぶりとは明日に備えて優れた仕事をすることを意味する。
  • 権力に正統性がなければ絆としての社会はあり得ない。
  • 変化をコントロールする最善の方法は自ら変化をつくりだすことである。
  • 私人の徳を社会の福利の基盤としたとき徳のある社会が実現される。
  • あらゆる組織が活動の評価尺度を必要とする。
  • 仕事のできるものはまず時間に手をつける。
  • 知識が単なるいくつかの資源のうちの一つではなく、資源の中核になったという事実によって、われわれの社会はポスト資本主義社会となる。
  • 創造と変革は、時間に対して膨大な要求を突きつける。短時間のうちに行うことができるのは、すでに行っていることを行うときだけである。
  • ギャップの存在は欠陥の存在を意味する。
  • 歴史は循環する。だがもとの位置に戻ったかに見えても内容はより高次のものとなる。それは螺旋状に動く。
  • 組織の論理がコミュニティの価値と衝突するとき組織の論理が優先する。
  • われわれは、一つの重要な分野で強みをもつ人が、その強みをもとに仕事を行えるよう、組織をつくることを学ばなければならない。
  • 何事にも掘り出し物はない。せいぜいが値段並みである。
  • 決定的な権力が正当性を欠くとき社会は社会として機能しない。
  • 人というものは時間の消費者であり、多くは時間の浪費者である。
  • 価値観に反する仕事は人を堕落させる。強みすら台無しにする。
  • 二葉の草を育てるものこそ人類の福祉に貢献するものである。
  • グローバルに考え、ローカルに行動しなければならない。
  • 成果をあげる者は、新しい活動を始める前に必ず古い活動を捨てる。
  • 意図がよくとも責任を果たしたことにはならない。
  • 時間と労力と資源を集中するほど、実際にやれる仕事の数や種類は多くなる。
  • 意思決定においては意見の対立がなければならない。
  • 継続と変革の両立こそ文明にかかわる中核の問題である。
  • アメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーが自らの墓碑銘に選んだ「おのれよりも優れた者に働いてもらう方法を知る男、ここに眠る」との言葉ほど、大きな自慢はない。
  • 言いかえるならば、成果をあげることは一つの習慣である。習慣的な能力の集積である。
  • マネジメントとは人にかかわることであり善悪にかかわることである。
  • きわめて多くの成功してきた人たちが、行動や意思決定がもたらすべきものについての期待を、あらかじめ記録し、後日実際の結果と比較してきている。
  • 今日の組織は、自らの目的を中心に置き絶対視し、意味あるものとする。
  • 成果をあげる者は、意図的に意見の不一致をつくりあげる。そうすることによって、もっともらしいが間違っている意見や、不完全な意見によってだまされることを防ぐ。
  • 管理とは、自らを方向づけることを意味する。しかし、人を支配することも意味しうる。
  • 一定の業績を得るために投入した努力が少ないほど、よい仕事をしたことになる。
  • 進行性の病は先延ばしにしても治らない。思いきった措置が必要である。
  • 成果を上げるうえでの最大の障害はわれわれの視野を狭める昨日の問題である。
  • 自らが自らに求めるものが少なければ、成長しない。だが多くを求めるならば、何も達成しない者と同じ程度の努力で、巨人にまで成長する。
  • 自由と安全が両立しないならば大衆は安全を選ぶ。
  • 最も多くみられる誤りは一般的な問題を例外の連続とすることである。
  • 情報システムの究極の効果は不意打ちがなくなることである。
  • 知識ではなく成果こそマネジメントの目的であり、能力の証明である。
  • リーダーたることの第二の条件は、リーダーシップを、地位や特権ではなく責任と見ることである。
  • 人は意見からスタートせざるを得ない。最初から事実を探すことを求めると、誰もがするように、すでに決めている結論を裏づける事実を探すだけになる。
  • 成長のプロセスを維持していくための強力な手法を三つあげるならば、教えること、移ること、現場に出ることである。
  • 「もう一度調べよう」という誘惑に対しては、「もう一度調べれば、何か新しいことが出てくると信ずべき理由はあるか」を問わなければならない。もし答えがノーであれば、再度調べようとしてはならない。自らの決断力のなさのために、有能な人たちの時間を無駄にすべきではない。
  • 努力しても並にしかなれない分野に無駄な時間を使わないことである。強みに集中すべきである。
  • 汝自身を知れとのむかしからの知恵ある処方は、不可能なほどにむずかしい。しかしその気があれば、汝の時間を知れとの命題には、誰でも従えるはずである。
  • 責任ある存在になるということは、自らの総力を発揮する決心をすることである。
  • 情報はコミュニケーションを前提とする。情報とは記号である。情報の受け手が、記号の意味を知らされていないとき、情報は使われるどころか受け取られもしない。
  • もうひとつ、古くから明らかになっていることとして、リーダーシップは賢さに支えられるものではない。一貫性に支えられるものである。
  • 今さら自らを変えようとしてはならない。うまくいくわけがない。それよりも、自らの得意とする仕事の仕方を向上させていくべきである。
  • 能力は、仕事の質を変えるだけでなく人間そのものを変えるがゆえに、重大な意味を持つ。
  • 従来のプランニングは何が最も起こりそうかを考えた。これに対し、不確実性の時代におけるプランニングは、未来を変えるものとして何がすでに起こったかを考える。
  • コミュニケーションを成立させるものは受け手である。聞く者がいなければコミュニケーションは成立しない。無意味な音波しかない。
  • 善意で山は動かない。山を動かすのはブルドーザーである。使命と計画書は善意に過ぎない。戦略がブルドーザーである。戦略が山を動かす。
  • バブル時に、物ごとをよく見せるのは簡単である。そのため、怪しげなものまでトップにのぼる。
  • マネジメントは、医療が科学でないのと同じ意味において科学ではない。マネジメントも医療も実践である。
  • リーダーは仕事に目を向ける。重要なのは仕事であって、自らはその道具に過ぎない。
  • 資本主義に対しては重大な疑念を抱いている。経済を最終目的として偶像化している。
  • 自己啓発に最大の責任を持つのは、本人であって上司ではない。
  • 成果に向けた一人ひとりの自己啓発こそが、組織として社会ニーズに応え、個として自己実現するための唯一の方法である。それこそが、組織の目標と個のニーズを合致させる唯一の方法である。
  • これからは、明日自分がなにをしているかを想像できない時代になる。個室か、大部屋か、自宅か、それとも外で働いているのかさえわからない。したがって、自らを知ることに責任を持たなければならない。
  • 意思決定において、問題の明確化ほど誰も気にしないが重要なことはない。正しい問題提起への間違った答えは修正がきく。しかし、間違った問題提起への正しい答えほど修正の難しいものはない。問題がどこにあるかもわからない。
  • マネジメントとは地位や身分ではない。かけひきでもない。仕事、生活、人生に関わることである。
  • 二一世紀において、われわれが必要とするものは、新たな人間環境としての都市社会にコミュニティもたらすべきNPOの、同じように爆発的な成長である。
  • 知識が技能をなくすことはない。逆に知識は技能の基盤となりつつある。
  • 私が十三歳のとき、宗教の先生が「何を持って覚えられたいかね」と聞いた。誰も答えられなかった。すると、「答えられると思って聞いたわけではない。でも五〇歳になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよ」といった。
  • 顧客は誰かの問いこそ、企業の目的と氏名を定義するうえで、最初に考えるべき最も重要な問いである。
  • 100日先のことを考えないようでは、100年先はない。今日の健全性と長期の目標の双方を考えなければならない。
  • したがって、情報型組織は、期待する成果を明確に表現した目標を中心に組織しなければならない。さらには、期待と成果についてのフィードバックを中心に組織しなければならない。
  • イエズス会の司祭とカルヴァン派の牧師は、重要なことを行うときには期待する成果を書きとめておくことになっていた。そして九ヵ月後、実際の成果と比べなければならなかった。
  • 起業家は変化を当たり前のものとして見る。自ら変化を起こそうとはしないが、変化を探し、変化を機会として利用しようとする。それが起業家である。
  • オーナー起業家に天才的なひらめきがあるというのは神話にすぎない。
  • 自らの果たすべき貢献を考えることは、知識の段階から行動の段階への起点となる。
  • 予期せぬ失敗は、顧客の認識や価値観の変化を示す。
  • 製品やサービスの意味を決めるのは、顧客であって生産者ではないことを常に思い起こす仕組みをつくらなければならない。
  • 予期せぬことを重視しなければならない。ところが、報告システムのほとんどが予期せぬことを無視するようになっている。この間違いを直すことはできる。
  • 資金開拓とは、NPOの使命が支持するに値するがゆえに資金を拠出するという、支持者を獲得する行為である。資金を拠出することによって、活動に参画する仲間を開拓することである。
  • 大恐慌以来、失業は、現代社会と現在経済に特有の病、かつ最も危険な病とされてきあ。しかし年金社会では、失業の増大に代わって、インフレがその地域座ったとしてよい。
  • 何に貢献すべきかを知るためには、世の中に違いをもたらす成果をどこで生み出せるか、いかにして生み出せるかを考えなければならない。
  • 意思決定とは行動を約束することである。起こるべきことが起こらなければ、意思決定を行ったことにはならない。
  • 成功は常に、その成功をもたらした行動を陳腐化する。新しい現実をつくりだす。新しい問題をつくりだす。
  • 職業選択の用意ができている者は驚くほど少ない。強みは何か、弱みは何かと聞くと、怪訝な顔をする。仕事についての知識で答えようとするが、それは間違いである。履歴書でも、依然として、経験してきた地位を階段のように列挙する。
  • 客観的な指標によって、三年から五年後に倍の規模に成長することが明らかになったならば、やがて必要となるトップマネジメント・チームの構築が急務である。
  • 自ら未来をつくることにはリスクがともなう。しかし、自ら未来を創ろうとしないことのほうがリスクは大きい。
  • そもそも社会的責任のためとして不経済なことをするのは、責任ある行動ではなかった。たんに情緒的な行動だった。損害を被るだけのことだった。
  • 今日、再び起業家精神を強調すべき時代に入った。ただし、それは一世紀前のような一人の人間が起業し、マネジメントし、支配する起業家精神とは異なる。それは新事業のために組織を使い、方向づける能力である。
  • したがって、若いうちに非競争的な生活、コミュニティ、夢中になれるものを手に入れておく必要がある。それらのものが、仕事とは関係なく貢献と自己実現の場を与える。
  • 予期せぬことがイノベーションの源泉となるのは、それがわれわれの先入観を突き崩すからである。
  • 上司のマネジメントにはコツがある。一年に一度は、役に立っていることは何か、邪魔になっていることは何かを聞く。
  • 人を見分ける力に自信がある人ほど間違った人事を行う。人を見分けるなどは、限りある身の人間に与えられた力ではない。
  • 知識労働者の動機づけは、ボランティアの動機づけと同じである。ボランティアは報酬を手にしない。それゆえに仕事そのものから満足を得なければならない。
  • 自らの強みと仕事の仕方が合わないことはあまりない。両者は相乗的である。ところが、強みと価値観が合わないことは珍しくない。
  • 自由とは楽しいものではない。幸福、安心、平和、進歩のいずれでもない。それは選択の責任である。権利ではなく義務である。真の自由は何かからの自由ではない。それでは特権にすぎない。
  • NPOは、たんにサービスをしているのではない。人を変えようとする。そのためにサービスをする。与えるのではなく、一体化しようとする。
  • 企業活動の目標は、富の創出能力を最大化することにある。
  • イノベーションにかかわる仕事、とくに事業、製品、サービスの開発を目的とする仕事は、既存事業の現場のマネジメントではなく、イノベーション担当の役員のもとにおかなければならない。
  • やがて妥協が必要になるからこそ、何が受け入れられやすいかではなく、何が正しいかを考えなければならない。そもそも、何が正しいかを知らずして、正しい妥協と間違った妥協を見分けることはできない。
  • 事実シュンペーターの経済学においては、問題は、利益は十分である。未来のコスト、企業存続のコスト、創造的破壊のコストを賄うのに十分な資本形成を行っているかである。
  • 知識労働は専門的である。あまりに専門的であるがゆえに、ほとんどの組織において細分化されざるをえない。
  • 新事業のための予算は他の予算とは別扱いにすることである。これを機会予算と呼ぶ。
  • 私は、ベルディが八〇歳で歌劇『ファルスタッフ』を作曲したときの「私は完全を求めてきた。だからこそ挑戦する責任があった」という言葉を忘れたことはない。
  • あらゆるニッチ戦略に共通する弱点が永続性の欠如である。
  • コスト削減に成功している企業では、必要に迫られるまでコスト削減を待つことはない。そうした企業は、コスト削減を日常の仕事に折り込んでいる。体系的な廃棄を日常の仕事にしている。
  • 間違いや失敗をしたことのない者だけは信用してはならない。そのような者は、無難なこと、安全なこと、つまらないことしか手をつけない。人は優れているほど多くの間違いをおかす。優れているほど新しいことを行うからである。
  • 真摯さを定義することは難しい。しかし真摯さの欠如は、マネジメントの地位にあることを不適とするほどに重大である。
  • 働くものとしての責任とは、成果を挙げることに責任を負うだけでなく、成果を上げるうえで必要なことをすべて行い、それらの成果に全力を傾けることである。
  • イノベーションに優れた組織は、科学的あるいは技術的な重要度によってではなく、顧客への貢献によってイノベーションを評価する。
  • いかなる組織といえども、多くの分野において卓越することはできない。しかし、一つの分野において卓越することはできる。成功するには、この一つの分野における卓越性に加えて、多くの分野において並以上でなければならない。
  • 組織にも違いがある。凡庸と一流の違いというよりは、学んでいない組織の違いである。
  • 三人の石切り工の話がある。何をしているのかを聞かれて、それぞれが「暮らしを立てている」「石切の仕事をしている」「教会を立てている」と答えた。第三の男こそ、真のマネジャーである。
  • 仕事の定義が、もたらすべき成果を明らかにする。しかし、何を成果とすべきかの答えは複数ありうる。デパートの場合、買い物一回当たりの売上も正しいし、リピート率も正しい。
  • 企業買収はいかに相乗効果が大きそうに見えようと、買収される側が買収する側に何を貢献するかではなく、買収する側が買収される側に何を貢献するかを検討しつくして、はじめて成功する。
  • 知識労働者は、働く組織があるからこそ働くことができる。彼らは従属的な地位にある。しかし同時に、生産手段としての知識を有する。
  • 知識労働者には特有の問題がある。若くしてやる気を失うことがある。四〇代での燃えつき現象は、仕事のストレスによるものではない。仕事への飽きから来る。
  • 新しい任務を行ううえで必要なことは、卓越した知識と才能ではない。それは、新しい任務が要求するもの、新しい挑戦、仕事、課題において致命的に重要なものへの集中である。
  • 五十年も働くことが当たり前になったからには、自らを再生することが不可欠となる。たんに活力を得ることを超え、新しい自分をつくらなければならない。
  • 企業家として成功した人を大勢知っているが、リスク志向の人はいなかった。
  • 平凡で退屈な組織にさえ、優れたイノベーションの種は消化しきれないほどある。問題は、せっかく仕上げた製品やサービスの死亡率があまりに高いことである。
  • 産業が衰退する最初の兆候は、能力と意欲のあるものに訴える力を持たなくなることである。
  • エコノミストは長期と短期は容易に両立するという。実際にマネジメントを行っているものは、そう簡単でないことを知っている。
  • 財務分析ではなく事業戦略にもとづく買収が成功する。買収のターゲットは事業戦略によって選ばなければならない。
  • 価格設定の唯一健全な方法は、市場が支払ってくれる価格からスタートし、その価格に合わせて製品を設計することである。
  • 未来を築くには、今決定を行わなければならない。リスクを負い、行動しなければならない。資源を割り当てなければならない。とくに人材を割り当てなければならない。仕事をしなければならない。
  • 技術の発展はマネジメントの領域を拡大する。
  • 知識労働者は、雇い主である組織より長生きする。
  • 正しい人事のために四時間をかけなければ、あとで四〇〇時間とられる。
  • 経済発展は、社会的目的の達成を約束するかぎりにおいてのみ望ましい。
  • 学んだり教えたりするうえでは、道具に焦点を合わせなければならない。しかし仕事をするうえでは、成果、課題、仕事に焦点をあわせなければならない。
  • ベンチャーのマネジメントは外へ出て行かなければならない。市場に出かけ、顧客やセールスマンと時間を過ごし、見たり、聞いたりしなければならない。
  • 予期せぬ成功や予期せぬ失敗は、消費者側の認識の変化によるものであることが多い。認識の変化が生じても、事実は変わらない。起こるのは意味の変化である。
  • 組織より長生きするがゆえに、知識労働者は仕事を変えることができなければならない。
  • ベンチャーが成功するのは、多くの場合、思いもしなかった市場において、思いもしなかった顧客が、思いもしなかった目的のために買ってくれることによる。
  • 情報とは組織を一体化させるものであり、かつ一人ひとりの知識労働者に成果を上げさせるものである。したがって、組織としても個人としても、いかなる情報を必要とし、いかにしてそれらを手に入れるかを知らなければならない。
  • 経済的な能力をわきまえずに、負担しきれない社会的責任を果たそうとするならば、直ちに問題が発生する。
  • まだ行っていなかったとして、今これを始めるか?
  • かくして働くものの一人ひとりが、自らの配置に責任を持たなければならなくなる。このことは、自らの強みを把握し、自らをマーケティングしなければならなくなったことを意味する。
  • 自らの強み、仕事のやり方、価値観とともに、ともに働く者全員の強み、仕事のやり方、価値観が重要な意味を持つ。あらゆる者が個性を持ち、大きな違いをもつ。
  • 短期の業績と長期の繁栄は両立する。この二つを意識してバランスさせなければならない。
  • 技術が産業を超えたために、もはやいかなる産業、企業にも、独自の技術というものがありえなくなった。そして、産業が必要とする知識が、なじみのない異質の技術から生まれるようになった。こうして伝統ある企業研究所が陳腐化した。
  • 事業売却は、販売の問題ではなくマーケティングの問題である。考えるべきは、何をいくらで売りたいかではなく、この事業は誰にとっていくらの価値があるかである。
  • 高齢の役員は、ラインの長ではなく、独立して行える仕事、専門家として大きな貢献ができる仕事、助言、教育、基準の設定、紛争の解決などの仕事に移るべきである。マネジメントの仕事を行わせるべきではない。
  • 実のところ、販売とマーケティングは正反対である。同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。
  • トップとしての仕事ぶりは、トップをやらせてみなければ分からない。トップへの準備は、ほとんど行いようがない。
  • 職場コミュニティとは、働く者本人達に、仕事の設計、組織、シフト、休暇、残業、安全、福利厚生など現場の問題について責任をもたせるという考えだった。

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