フィリップ・コトラー(Philip Kotler)の名言集

フィリップ・コトラー は~ほ

フィリップ・コトラー

アメリカ合衆国の経営学者

ノースウェスタン大学ケロッグ・スクール教授。現代マーケティングの第一人者として知られ、日本でも数多くの著書が翻訳されるとともに、解説本なども出版されている

顧客のセグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングを説くSTP理論や、マーケティングの4Pにpeople・processes・physical evidenceを加えた7P理論などが有名。
『コトラーのマーケティング・マネジメント』
『コトラーのマーケティング・コンセプト』
『マーケティング10の大罪』
『コトラーのホスピタリティ&ツーリズム・マーケティング』

  • 革新的な企業はイノベーターとオピニオン・リーダーの特性を調査し、マーケティング努力を彼らに向けるべきだ。
  • マーケティングとは、製品と価値を生み出して他者と交換することによって、個人や団体が必要なものや欲しい物を手に入れる為に利用する社会上・経営上のプロセスである。
  • 「ニーズ」とは、欠乏を感じている状態を指す。 「欲求」とは、人のニーズが具体化したものであり、ニーズを満たす特定の対象のことである。欲求に購買力が伴うと「需要」となる。
  • マーケティングは単なる事業活動の一つにとどまらない。企業全体を導く理念でもある。
  • マーケターの目的は、特定の市場のニーズと欲求を理解し、最もうまく対応できる市場を選択することにある。そして、その市場の顧客に価値と満足を与えるような製品やサービスを開発すれば、企業の売上格段や利益につながる。
  • 競合他社も新製品のアイデアのよい情報源である。競合他社の広告やコミュニケーションを観察すれば、新製品の手がかりが得られる。競合他社の新製品を購入し、分解して機能を見きわめ、その製品の売上を分析して、自社の新製品を発表すべきかどうかを決定するのである。
  • マーケティングとは、利益につながる顧客を引き付けて離さないようにする技術といえるだろう。
  • 【製品ライフサイクル(PLC)①】製品開発期:企業が新製品のアイデアを創出し、開発する時点から始まる。製品開発中は売上高はゼロで、企業の投資コストが増大していく。
  • マーケティングの刺激は、4Psから構成される。その他の刺激には購買者の環境を構成する「経済的」「技術的」「政治的」「文化的」要員が含まれる。これらの刺激によって目に見える形の購買者反応に変わる。
  • 市場は、さまざまな種類の顧客、製品、ニーズから成り立っているため、マーケターは、どのセグメントが企業の目的達成のために最良の機会を提供するかを判断しなければならない。
  • マーケティングの基本となる最も重要な概念は、人間のニーズである。
  • 衰退期の製品を持ち続けると、代替製品の考案が遅れ、アンバランスな製品ミックスを生み出し、経常利益に損失を与え、将来の企業の基盤を弱めることになる。
  • 【製品ライフサイクル(PLC)⑤】衰退期:売上が落ち込み、利益も低下する時期である。
  • 【企業が避けたいポジショニング上の失敗①】アンダー・ポジショニング:自社の位置付けがきちんとされていない。自社製品が漠然としか購買者に知られていないことや、これといった認識が持たれていない。
  • マーケティング・マネージメントとは、企業目的の達成のために標的購買者との間に有益な交換を生み出し、築き上げ、維持していくプログラムを分析、計画、実行、管理することである。
  • 品質を第一に考える企業では、マーケターは2つの重責を負う。1つは、会社がトータル・クオリティにおいて抜きん出るための戦略づくりに参加することである。2つめは、製品の品質だけでなくマーケティングの質にも気を配らねばならないことである。
  • 企業は市場全体を分割して最も得意とするセグメントを選択し、選択したセグメントに対して、競争相手よりも有利にその要求を満たす戦略を立てなければならない。そのプロセスには「市場細分化」「標的市場の設定」「市場ポジショニング」の3つの段階がある。
  • 競争優位を獲得するには、大きな価値を提供しなければならない。競合他社より低い価格をつけるか、高くても納得させるベネフィットを提供するか、いづれかの方法が取られる。
  • 顧客のニーズを満たすという新しい概念でマーケティングを理解しなければならない。販売と宣伝は「マーケティング・ミックス」の一部にすぎない。
  • 価格はマーケティング・ミックスの中で収益を生む唯一の要素である。他の要素はすべてコストになる。
  • 【サービスの4つの特性】 ③変動性:サービスの質はだれがいつ、どこで、どのようにそれを提供するかによって決まる。 ④消滅性:サービスは後の販売や使用のために保存することができない。
  • ブランドは、買い手に対して特定の特徴、ベネフィット、サービスを継続して提供するという売り手の約束の印なのである。
  • 使命の提示は従業員にやる気を起こさせるものでなければならない。企業の使命は、売上や利益を増大させるという使命であってはいけない。利益は有意義な活動を行ったことに対する報酬にすぎない。
  • 結局のところ、製品の価格が適正か否かを判断するのは消費者である。しかし、顧客が製品に結びつける価値を企業が測定するのは難しい。
  • マーケターにとっての市場とは、製品またはサービスの、現在および潜在的な買い手の集団を意味する。
  • 消費者をニーズ、特性、行動に基づいてグループ分けし、それぞれに異なる製品またはマーケティング・ミックスを必要とする消費者グループとして市場を分割するプロセスを、市場細分化とよぶ。
  • 顧客を勝ち取り繋ぎ留めておく鍵は、競合他社よりも的確に顧客のニーズと購買プロセスを理解し、より多くの価値を提供することである。
  • 成功しているサービス企業は、顧客と従業員の両方に気を配っている。こうした企業は、企業の利益と従業員満足と顧客満足を結びつける、【サービス利益チェーン】を理解している。
  • 【製品ライフサイクル(PLC)④】成熟期:製品が潜在購入者の大部分に行き渡ってしまい、売上が伸び悩む時期である。利益は横ばいになるか、あるいは競争から製品を守るためにマーケティング支出が増大するため、減少し始める。
  • サービスを工業化したり経費を削減しようとすると、短期的には効率が上がるが、長期的には、サービス品質を刷新したり維持したり顧客ニーズに答える能力を減少させることになる。
  • 賢い企業は、自社の製品が確実に実行できることだけを約束し、実際にはそれ以上のものを市場に出して顧客を喜ばせることを目指す。
  • 価格はマーケティング・ミックスにおいて最も柔軟性のある要素である。製品特徴や流通チャネルと違って、価格は迅速に変更することができる。同時に、価格設定と価格競争は多くのマーケティング担当重役が直面している最大の問題でもある。
  • どんな企業にとっても唯一これが一番という競争力をもったマーケティング戦略はない。企業はそれぞれ、競合他社と比較して自社の規模と業界でのポジションを考慮すべきである。
  • 価格とは製品やサービスに対して課された金額である。より広い意味では、価格とは製品やサービスの所有や利用から得られるベネフィットと交換に、消費者が支払う価値の総称である。
  • 顧客が価格だけで購入するわけではないことをマーケターは覚えておく必要がある。顧客は支払った価格に対して得られるベネフィットという点から、最大の価値を与えてくれる製品を求めているのである。
  • 【企業が避けたいポジショニング上の失敗③】混乱したポジショニング:方向性が定まっていない大量のポジショニング・メッセージを打ち出すことで、購買者を混乱させてしまう。
  • 【サービスの4つの特性】 ①無形性:サービスは買う前に見たり、味わったり、触れたり、聞いたり、匂いをかいだりできない。 ②不可分性:サービスは提供者から分離できない。
  • アイデア創出の目的は数多くのアイデアを創り出すことであるが、次の段階では、そのアイデアの数を減らすことが目的となる。アイデアを減らす第1段階はアイデア・スクリーニングである。スクリーニングの目的は良いアイデアを見つけて、速やかに貧弱なアイデアを捨てることにある。
  • なぜ顧客を満足させることが、それほど重要なのだろうか、それは会社の売上が、新規顧客と固定客、この2つの基本的な集団から生まれるためである。
  • 「製品のポジション」とはその製品の重要な属性について、競合製品との比較で、消費者がどのように定義付けをしているかということである。
  • 衰退期に位置する製品の販売を続けていくことは企業に大きなコストを強いるが、それは利益面から見たコストに限らない。製品が失敗したことが評判になれば、企業自体や他の製品にまで、顧客の不安が及ぶことにもなりかねない。
  • 多くの企業は価格設定の目標を現在利益の最大化においている。こうした企業は長期的な業績よりも、現在の財務上の結果を欲しがる。
  • マーケティング・ミックスとは、コントロール可能な戦術的マーケティング・ツールと定義すると4つの要素グループに分類できる。「製品(Product)」「価格(Price)」「流通(Place)」「プロモーション(Promotion)」の4Pである。
  • 企業の使命は、各マネジメント・レベルに対応した具体的な目標に転換されなければならない。それぞれのマネジャーは目的を持ち、その目的を達成する責任を負わなければならない。
  • 価格において、最良の戦略は最低価格をつけるのではなく、高価格でもそれにふさわしい価値があるように市場提供物を差別化することである。
  • 集中型マーケティングは、小さな新興企業が自社よりも大きく経営資源も豊富な競合他社に対抗する足がかりを得るのに最善の手法である。ニッチのニーズに対する知識が豊富であれば、より強固なポジションを獲得することができる。
  • 新製品開発は、アイデア創出。つまり新商品アイデアを計画的に探索することから始まる。優れた製品案がほんのいくつか出てくるまでに、企業は膨大な数のアイデアを創出しなければならない。
  • 【製品ライフサイクル(PLC)②】導入期:製品が市場に導入されたばかりで、売上高の伸びが遅い時期。この段階では製品導入のための費用が大きくかさむため、利益は生まれていない。 初期の段階にすぎない発売計画で「大儲け」したがると、目先の利益に走って長期的収益を犠牲にする結果となる。
  • 自分に次の問いかけをしなければならない。我々の事業は何であるか。顧客はだれであるのか。消費者は何を価値あるものと評価するのか。事業はどうあるべきか。一見単純なこうした問いは、企業がたえず答えを出さなければならないもののなかで、実は最も難しい。
  • 経営者は企業の使命を狭めすぎたり、逆に広げすぎたりするのを避けなければならない。また、使命は現実的であるべきで、かつ具体的でなければならない。
  • 価格決定は製品設計や流通、そして一貫性のある効果的なマーケティング・プログラムを実施するためのプロモーション決定と調和していなければならない。
  • 新しい技術はすべての古い技術に取って代わる。トランジスタが真空管産業に、自動車が鉄道に、コンパクトディスクがレコードに打撃を与えた。新しい技術に抵抗したりそれを無視ししたとき、古い産業は衰退した。
  • さまざまな市場セグメントを評価する際、企業は次の3つの要因を見なくてはならない。「セグメントの規模と成長性」「セグメントの構造的な魅力」「企業の目的と経営資源」である。
  • 新製品がつまずく確率はかなりのものだ。ある研究によると、パッケージ消費財の新製品(ほとんどは同じ製品ライン上の製品)の80%は失敗するという。
  • もし顧客がどこのサービスも似たようなものとみなすなら、顧客は誰がそのサービスを提供しているかということより価格を重視するようになる。 価格競争から抜け出すには、サービス内容とサービスの提供方法を開発し、そしてイメージを差別化することが必要となる。
  • マーケティング・マネージメントとは、企業の現在の生産物に大して十分な数の顧客を見つけ出すことだと考える人もいるが、それはいささか視野の狭い見方である。
  • 購買者の決定プロセスは「ニーズの認識」「情報探索」「代替製品の評価」「購買決定」「購買後行動」の5つの段階からなる。
  • 企業は、マーケティング・リサーチ、製品革新、価格設定、チャネル開発、コミュニケーション管理のプロセスを常に向上させなければならない。
  • どんな製品にもライフサイクルがあるようだ。誕生して、いくつかの段階を経て、やがて消費者ニーズにより適合する新製品が現れると死んでいく。
  • 企業はサービス上の問題を必ず防ぐことができなくとも、失敗をカバーする方法を学ぶことはできる。そして、うまく失敗のカバーができれば、最初からうまくいった場合より顧客の信頼や購買力を獲得できるものである。
  • 【サービス利益チェーン】「社内のサービス品質」→「満足度の高い生産的な従業員」→「さらにすばらしいサービス価値」→「満足したロイヤルティの高い顧客」→「健全なサービス利益と成長」→戻る つまり、サービス利益と成長目標の達成は、顧客と接する人達を大事にすることからまじまる。
  • サービスとは、一方が他方に対して与える、本質的に無形の活動またはベネフィットであり、結果として何の所有権ももたらさないものである。サービスには「無形性」「不可分性」「変動性」「消滅性」の4つの特性があり、マーケティング・プログラムを設計する際には考慮しなければならない。


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