坂本龍馬の名言集
坂本 龍馬(さかもと りょうま、天保6年11月15日 (旧暦) 11月15日(1836年1月3日)慶応3年11月15日 (旧暦) 11月15日(1867年12月10日)
日本の武士(土佐藩郷士)、政治家、実業家
土佐藩脱藩後、貿易会社と政治組織を兼ねた亀山社中・海援隊 (浪士結社) 海援隊の結成、薩長連合の斡旋、大政奉還の成立に尽力するなど、志士として活動した。贈官位、正四位。司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』の主人公とされて以来、国民的人気を誇っている。また、その事跡についてはさまざまな論議がある。
何の志も無きところに、ぐずぐずして日を送るは、実に大馬鹿者なり。
人間、不人気ではなにも出来ませんな。いかに正義を行なおうと、ことごとく悪意にとられ、ついにはみずから事を捨てざるをえなくなります。
この世に生まれたからには、己の命を使い切らんといかん。
小さく叩けば小さく鳴り、大きく叩けば大きく鳴る。 ※西郷隆盛を評して。
天下の政権を朝廷に奉還せしめ、政令宜しく朝廷より出づべき事 ※船中八策より。大政奉還について。
おれは議論を立てるとき、いつも二つの結論の間に揺らいでいる。
おれが、気楽だからだろう。「助けてやらねばどうにもならぬ」と思って奴等は集まって来るらしい。
恥といふことを打ち捨てて、世のことは成るべし。
少しエヘン顔して、密かにおり申し候 ※坂本乙女に宛てた現存する手紙より。勝海舟の門人になったことが誇らしい様子
ご注文の「銀の板うちのかんざし」というものには、京打、江戸打があり、色々の通りこれあり、画図でお越しになれば分かりもうすべく候(分かります)。坂本龍馬 ※姪っ子宛ての手紙。かんざしを買って送ってあげようとしたが種類が多く分からんので、好みの形を絵で描いて送ってこい、と。
及ばずながら天下に志を述べ候ためとて、お国より一銭一文の助けを受けず、書生の五十人も養い候えば、一人につき一年どうしても六十両位は入り申し候もの故、利を求め申し候。 ※坂本乙女に宛てた手紙より。藩の支援がない中で亀山社中の従業員を食わせる努力について。
藩じゃとか大殿様じゃとかの御意向をいちいち気にしていては、世の大事は成らぬ。
勝てる戦争ならおやりになったほうがよい。負けるとわかった戦争ははじめからおやりにならぬほうがよい。これは古来、名将の道です。
上下議政局を設け、議員を置きて万機を参賛せしめ、万機宜しく公議に決すべき事 ※船中八策より。上下両院の設置と議会政治。23年後実現。
ただ幕府さえ倒せば、百時更新、新しく正しき時代が来ると思っているかも知れぬ。そうじゃない。そう容易には来ない。
さても世に似つつもあるか大井川 下すイカダの早き年月 / いよいよ世は早く流れていく。淀川を下る筏のように、年月はあっという間だ。(私訳)
一瞬でもこの絶景をみて、心のうちがわくわくする人間と、そうでない人間とはちがう。 ※初めて富士山を見て
歴史は懦夫(臆病な男)に対して、なんの哀れみもかけてくれない。
其の儀は、江戸の銀座を、京師に移し候事なり。(大政奉還後は、貨幣鋳造所を江戸から京都(朝廷)に移せば、血を流さずに徳川の力を削げるだろう) ※現存する手紙より抜粋
嵐山 夕べ淋しく鳴る鐘に こぼれそめてし木々の紅葉 / こぼれ落ちる紅葉のように、昔のことは美しい思い出になる。京都嵐山の鐘が淋しく鳴っている。(私訳)
相手を説得する場合、激しい言葉を使ってはならぬ。結局は恨まれるだけで物事が成就できない。
おれの足が半日早ければそのぶんだけ日本は救われる、という気になってきた。
いったん志を抱けば、この志にむかって事が進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。
なんの浮世は三文五厘よ。ぶんと屁の鳴るほどやってみよ。 ※現存する手紙より抜粋
(上が)武器をかざして怖がらせる故、(下は)はじめは怖がっているような顔をしてみせる。それをええ気になって、ほんとうに自分が偉く立派だから怖れるものと思い込むと、意味のない軽蔑が始まる。
夢は、人間の進歩に通ずる窓なのだ。わしは無意味にホラは吹いておらぬ。
浮き事を 独り明しの旅枕 磯打つ波も哀れとぞ聞く / 旅の宿にて、思い悩んで独り夜を明かす。磯を打つ波音も、あの人を哀れんでいるようだ。(私訳)
今一度日本を洗濯致し候
中江のニイさん、煙草を買ってきとうせ♪(買ってきて下さい) ※土佐藩から留学中の少年・中江兆民は、亀山社中に出入りしていた。龍馬によく煙草を買いに行かされ、毎回こう言われていたそう。キャラがよく出てる台詞w
手品でこれが餅だ餅だといって一時はごまかしても、やがてただの紙だと分かれば、世間はあんたを見放しますぜ。
慎。ここ数日の辛抱は日本百世のためだぜ。 ※国力を落とす「武力討幕(内戦)」を避けるための辛抱を、中岡慎太郎に説いている。
志を持って天下に働きかけようとするほどの者は、自分の死骸が溝っぷちに捨てられている情景をつねに覚悟せよ。勇気ある者は自分の首が無くなっている情景をつねに忘れるな。そうでなければ、男子の自由は得られん。
ひとことも過去を語らなんだ。ただ将来のみを語った。これは人物でばければできない境地だ。 ※後藤象二郎を指しての言葉
この穴は火山の跡なり。(中略) すり鉢のごとく、下を見るに恐ろしきようなり。 ※坂本乙女に宛てた手紙より。新婚旅行で霧島山に登り、噴火口を覗いたら怖かったとのことw
衆人がみな善をするなら、おのれ一人だけは悪をしろ。逆も、またしかり。英雄とは、自分だけの道を歩くやつの事だ。
君がため 捨つる命は惜しまねど 心にかかる国の行く末
人心 今日は昨日と変わる世に 独り嘆きのます鏡哉 / 人の心が今日昨日で変わる世の中を、独り嘆いている
人間というものはいかなる場合でも好きな道、得手の道を捨ててはならんもんじゃ。
先人の真似ごとはくだらぬと思うな。
ものには時機がある。この案は数ヶ月前に投ずれば世の嘲笑を買うだけだろうし、また数ヶ月後にひっさげて出ればもはやそこは砲煙のなかでなにもかも後の祭りになる。いまだけが、この案の光るときだ。 ※大政奉還について
誰かが灯を消さずにともし続けてゆく、そういう仕事をするのが、不滅の人間ということになる。(中略) それで俺は死なぬ。死なぬような生き方をしたい。
家は家具を縛り、家具は人を縛る。
[小ネタ] 龍馬直筆の手紙が沢山掲載されています。→
現場を見たうえ、物事を考える。見もせぬことをつべこべ言っているのは、いかに理屈がおもしろくても空論にすぎぬ。
真面目で良いときもある。しかし真面目がかえって事をこわす時がある。
おれは日本を生まれ変わらせたかっただけで、生まれ変わった日本で栄達するつもりはない。
金よりも大事なものに評判というものがある。世間で大仕事をなすのにこれほど大事なものはない。金なんぞは、評判のあるところに自然と集まってくる。
饅頭の形はどうでもいい。双方、舌を出して餡がなめられればいいのだ。
丸くとも 一かどあれや 人心 あまりまろき(丸き)は ころびやすきぞ
牛裂に逢ふて死するもハリツケに会うも、又は席上にて楽しく死するも、その死するにおいは異なことなし。されば英大なることを思うべし。
この手紙は火中に投じよ。このような文、亡き後に残るは恥なり。 坂本竜馬 ※坂本乙女に宛てた手紙より。後に妻となるおりょうを延々自慢した手紙を恥じての言葉。しっかり現存しているw
願わくは、公明正大の道理に基づいて、一大英断を持って天下を更始一新せん。
批評は頭脳の仕事である。その施すべき時機をみつけるのが、実行者の勘というべきであろう。
私心を去って自分をむなしくしておかなければ人は集まらない。人が集まることによって智恵と力が持ち寄られてくる。
まだ色々申し上げたき事ばかりなれども、いくら書いてもとても尽き申さず、まあちょっとした事さえ、このように長くなりますわ。かしこかしこも。 ※坂本乙女に宛てた手紙より。手紙の末尾で、まだまだ伝えたいことがあると言いつつ筆を置く。
俺は、昨日「食欲はない」と言ったから、きょう腹が減っていても食べると言えないなんて、そんな掟を立てていられないのだ。
強い軍隊というのは、号令の瞬間まで音もなく静まっている。
四、五十人も人数が集まれば、一人ぐらい異論家はいる。いるのが当然でもある。その一人ぐらいの異論を同化できぬおのれらを恥じろ。
下手な祈祷師はやみくもに祈る。じょうずの祈祷師は、まず雨が降るか降らぬか、そこを調べ抜いたあげく、降りそうな日に出てきて護摩を焚く。されば必ず降る。
文開く 衣の袖は濡れにけり 海より深き君が美心 / 姉からの手紙を開くと、そこには海より深い愛情があった。気がつけば、衣の袖は涙で濡れていた。(私訳)
いつも裃をつけている奴も、女房の腹の上に乗るときには袴は脱ぐわい
やっぱり世の中と関わりのう生きていくがは無理ですのお。
亀山社中はちっぽけな存在でとるに足るまい。しかしちっぽけではあるが、麹(こうじ)の一粒だ。麹は一粒でも酒をつくることができる。亀山社中は眇(びょう)なりといえども、おれの構想のあたらしい日本をつくる麹の一粒だ。この麹を枯れさせてならぬ。
事は十中八九まで自らこれを行い、残り一、二を他に譲りて功をなさむ(手柄を譲る)べし。
仕事というものは全部をやってはいけない。八分まででいい。八分までが困難の道である。あとの二分は誰でも出来る。その二分を人にやらせて完成の功を譲ってしまう。それでなければ大事業というものはできない。
世に生を得るは事を為すにあり。
天下で事を為すためには、腫れものもよくよく腫れないと針で膿を出せないように、時機を見る必要がある。 ※坂本乙女に宛てた手紙より。焦ってはならないと。
家におりて、味噌よ薪よ、年の暮れは米受け取りよなどよりは、天下の世話は実に大雑把なるものにて、命さえ捨てれば面白きことなり。 ※坂本乙女に宛てた手紙より。天下の仕事は家事より大雑把なものであると。
おれは日本を生まれかわらせたかっただけで、生まれかわった日本で栄達するつもりはない。こういう心境でなければ大事業というものはできない。おれが平素そういう心境でいたからこそ、一介の処士にすぎぬおれの意見を世の人々も傾聴してきてくれた。
人のために幾分でも力を尽くして、それを何時までも覚えて居るようなら、むしろ人のために尽くさぬ方がよい。
奇策とは百に一つも用うべきではない。九十九まで正攻法で押し、あとの一つで奇策を用いれば、みごとに効く。
ゆく春も 心やすげに見ゆるかな 花なき里の夕暮れの空 / 桜が散り、去りゆく春。それも心穏やかで良いなと夕暮れの空に思う。(私訳)
外国のことを、わけわからずの公卿や薩長の蛮士どもにまかせられるか。外国のことは海援隊が一手に引き受けねば、とほうもない国辱の沙汰がおこる。おンしは、日本の外務のことを一手にやれ。おれはそう決めている。 ※陸奥陽之介(後の外務大臣陸奥宗光)に対して。
脇差なんぞはいくらでも売っている。あんな金物を父の形見だとか武士の魂だとか言っているのは自分に自信のない阿呆の言うことだ。形見はお前さん自身さ。
藤の花 今をさかりと咲つれど 船急がれて見返りもせず / 大仕事に船を急ぐ。淀川沿いの藤の花が鮮やかだが、見返る暇もない。(私訳:勝門下になった頃の句)
正直にやることだ、誠実に。あとは当意即妙に漕げばよい。当方に誠意がある、とさえ先方にわかれば話は早い。
短夜を 飽かずも鳴きて 明しつる 心語るな 山ホトトギス / 夏の夜が明けるまで時勢を論じ合う。だがほととぎすよ、理解されないこの心だけは、語ることができないのだ。(私訳)
人の世に道は一つということはない。道は百も千も万もある
思想は人それぞれであってよく、そういう議論は閑人(ひまじん)にまかせておけばよい。
おりょうよ、世間の全てはこうだ。遠きに居るときは神秘めかしく見えるが、近づいてみればこの類だ。将軍、大名の類もこれと変わらない。
(わだかまりを捨てきれない薩摩に対し)長州が可哀想ではないか。
どうせは死ぬ。死生のことを考えず事業のみを考え、たまにその途中で死がやってくれば事業推進の姿勢のままで死ぬ。
私の手紙は、必ず必ず乙女姉さんの元にお納めつかわさるべく候。 ※実家に宛てた手紙より。自分の送った手紙は必ず乙女に保管して貰いたいとの依頼。
人間と云うものは、世の中の牡蠣がらの中に住んでおるものであるわい。おかしおかし。
世の中のことは月と雲、実にどうなるものやらしれず(展開が読めず)、おかしきものなり。 ※坂本乙女に宛てた手紙より。
国を開く道は、戦ひする者は戦ひ、修行する者は修行し、商法は商法で、銘々顧みずやらねばならず。 ※海援隊の規則。国を良くするためには、各人それぞれの仕事をしっかりやれと。
乙女姉の名、諸国に広まっており候 龍馬より強いという評判なり ※坂本乙女に宛てた手紙より。事実そうかもしれないw
二日遅けりゃ桜も散らぁ。人の心も変わる。おなごの腹に別の男のやや子も仕込まれる。いかんちや。
あんたが(金を)持っていても、俺が持っていなければ、酒なんざ、飲んでも旨くない。酒とはそういうものだ。
外国の交際広く公議を採り、新に至当の規約を立つべき事 ※船中八策より。不平等条約の改定について。44年後に達成。
己を惑わす敵は、己の中にある。(「龍馬伝」より。外に敵を求める武市に対して。)
一生に一度くらい手品も良いだろうが、物事にゃ実が無くちゃ、人は付いてこないですな。
辛うても…負けたらいかんぜよ。
芝居の役者の場合は、舞台は他人が作ってくれる。人生は、自分で、自分の柄に適う舞台をコツコツ作って、そのうえで芝居をするのだ。他人が舞台を作ってくれやせぬ。
有材の公卿諸侯 及び 天下の人材を顧問に備ヘ、官爵を賜ひ、宜しく従来有名無実の、官を除くべき事 ※船中八策より。官僚の登用について。
必ず必ず 帰り申し候 お待ちなされたく候(必ず必ず帰るから、待っていて下さい) ※おりょうに宛てた手紙より。
大樹公(将軍)、今日の心中さこそと察し奉る。よくも断じ給へるものかな、よくも断じ給へるものかな。予、誓ってこの公のために一命を捨てん。(「竜馬がゆく」より。公のために私を捨て、大政奉還を決断した将軍に向けて。)
人に会うとき、もし臆するならば、その相手が夫人とふざけるさまはどのようなものか想像してみよ。
また会うと 思う心をしるべにて 道なき世にも出づる旅かな
男子はすべからく酒間で独り醒めている必要がある。しかし同時に、大勢と一緒に酔態を呈しているべきだ。でなければ、この世で大事業は成せぬ。
俺は昨日の俺ならず。
(一部の教育者を評して)彼らは、他人を採点し、侮辱し、いたずらに劣等感のみを植えつける存在ではないか。
誰の銛が当たろうとも、鯨さえ捕れれば好いのだ。
春くれて 五月まつ間のほととぎす 初音をしのべ 深山辺の里 / 春になり、もうすぐ五月。旅路の山里にて、ほととぎすの初鳴きを聞く。(私訳)
どうぞどうぞ、昔の鼻たれと御笑いつかわされまじく候。(昔の鼻たれがねえ…と笑って下さい) ※実家に宛てた手紙より。薩摩の支援を受け、海戦で活躍する様子を伝えている。
一人の連れ、三吉慎蔵と話して風呂より上がり、もはや寝んと致し候ところに、不思議なるかな人の足音のしのびしのびに二階下を歩くと思いしに、六尺棒の音からからと聞こゆ。 ※実家に宛てた手紙より。寺田屋事件の冒頭シーンを本人が解説。
三吉君、逃げ路があるかないかということは天が考えることだ。おれたちはとにかく逃げることだけに専念すればいい。
疲れちょると思案がどうしても滅入る。よう寝足ると猛然と自信が沸く。
何でも思い切ってやってみることですよ。どっちに転んだって人間、野辺の石ころ同様、骨となって一生を終えるのだから。
世の人はわれをなにともゆはゞいへわがなすことはわれのみぞしる
-さ, さ~そ, 殿堂入り
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