サム・ウォルトン(Sam Walton)の名言
米国の事業家、世界最大の小売企業ウォルマート創業者
サム・ウォルトン(Sam Walton、1918年3月29日 - 1992年4月5日)フルネームはサミュエル・ムーア・ウォルトン(Samuel Moore Walton)という。
地域を絞った戦略的出店(ドミナント方式)を行い、一気に店舗を拡大。
流通・情報システムを作り上げ商品を卸して売るということに留まらない小売企業形態を完成させる。
米国経済誌フォーブス長者番付で1985年から88年まで世界一に輝く。
奨学金制度や慈善寄付などにも尽力
1918年、アメリカ合衆国オクラホマで農場を営む家に生まれたサム・ウォルトンは、ミズーリ大学経済学部卒業後、会社勤務を経て軍隊に入隊。
1945年の除隊後にアーカンソーの雑貨屋を購入し、チェーン展開を開始した(この店は1950年に廃業した)。
1954年には彼の弟バドとともにウォルマートの原型ともいえるディスカウントストアの「Walton's」(ウォルトンの店)を開業し、アーカンソーとミズーリ、カンザスで16の雑貨店を所有した。
1962年に「Walton's」の他にウォルマートを創業し、経営に乗り出した(この年にKマートも創業)。
当時の小売業界の主要出店方式の逆をいく大型店を中心とした田舎での出店や、現在では小売業の潮流ともいえるドミナント方式をいち早く導入するなど流通革命を先導し、物流、情報を最大限生かした効率的な経営でシアーズやKマートを抜く全米最大の小売業へ導いた。
また、フォーブスは1985年から1988年までウォルトンを世界一の金持ちとして紹介し、奨学金制度の創設など慈善事業にも積極的に参加。
1992年には大統領自由勲章を受章している。
サム・ウォルトンの成功するビジネスを築く10カ条
【1】自分のビジネスに専念する。
【2】アソシエート(従業員)との利益を分かち合う。
【3】パートナー達への動機づけをする。
【4】パートナーに対してはすべて公開する。
【5】アソシエートへの賞賛と感謝をふんだんに。
【6】成功の祝福する。
【7】社内の声を大切にする。
【8】お客の期待を越えよう。
【9】経費を抑制しよう。
【10】逆流に向かって進め。
- 大きなチャンスが姿を現すときは、きっと来る。
そのとき、それを利用できる準備ができていなければならない。
チャンスをつかむ人は、準備ができている人 - 他社から学ぶことこそ成功への近道。
私がやったことの大半は、他人の模倣である。
模倣が成功への近道 - 自分自身を信じることによって、人は事を成し得る。
これは驚くべきことである。
目標達成の前に自分を信じる - 全員が参加すること、これがきわめて重要なのです。
わが社では、もっとも優れたアイデアが店員や仕入れ係から出てくるのです。
誰のアイデアでも挑戦してみよう。
うまくいかないかもしれないが、それで会社がだめになるわけじゃないんだから。
全員で戦う経営スタイル - 成功を喜び、失敗の中にユーモアを見出しなさい。
あまり真剣に考えてはいけない。
リラックスしなさい。
そうすればまわりの人すべてがリラックスするだろう。
楽しみなさい。
いつも熱意を示しなさい。
うまくいかないときには衣装を着てバカげた歌を歌いなさい。
そして他のすべての人にあなたと一緒に歌わせなさい。
仕事にはユーモアを - どこにでもいる普通の人々に、機会と激励を与え、やる気をひき起こすことができれば、可能なことに限界はない。
これは、経営と仕事において、絶対的なことだ。
普通の人々が大きな結果を作る - 長年いわれてきたように、ウォルマートの成長と店舗管理にとって、情報システムと物流システムは本当に重要だったのである。
だが、たとえあなたが、わが社のビルから通信衛星のアンテナが何本も突き出ているのを見、内部のコンピュータの話を聞き、あるいはレーザー誘導式物流センターの模様をビデオで見たとしても、けっして騙されてはならない。
こうしたシステムも、有能な管理者や店長たち、献身的な店員やトラック運転手がいなければ、一セントの価値もないのだ。
最高のビジネスシステムがあっても、動かす人がいないと話にならない - 小売業の成功の秘訣は「お客が望むものを提供する」ことである。
実際、もしお客の立場になったら、誰もが最善のものを望むだろう。
質のよい商品、豊富な品揃え、可能な限りの低価格、満足の保証、感じがよく知識の豊富な店員の応対、お客の都合に合わせた営業時間、無料駐車場、そして、楽しいショッピング体験等々。
もし店で期待以上の体験をすれば、その店に好感を抱き、店が不便だったり、店員の態度が不愉快だったりすれば、その店に不快感を抱くだろう。
小売業者が成功するために必要なこと - たいていの会社には、「歌うトラック・ドライバーズ」というゴスペル・グループも、「ジミー・ウォーカーと会計士たち」という管理職のコーラス・グループもないのだ。
真剣に働いているからといって、いつもしかめっ面をしたり、難しい顔をしている必要はないのだ。
だが、どんな仕事をする場合でも、私たちは楽しくやりたいと考えている。
それは、「口笛を吹きながら働く」式の哲学であるが、この精神でやれば仕事が楽しいだけでなく、よりよい仕事ができる。
成果を上げる極意は楽しみながら働くこと - 過去数年間、私が本当に気にかかっているのは株価ではない。
いつか、わが社がお客を大切にすることを忘れたり、幹部が従業員のことを気にかけなくなる日が来るのではないか、ということである。
また、成長するにつれて、チームワークの精神が失われたり、わが社独特の家族主義が働く人々にとって実感を伴わない、空疎なものになるかもしれない、という心配もある。
こうした試練のほうが、ウォルマートは方向性を間違っている、と指摘する評論家の言葉よりはるかに重大である。
経営者は株価より気にしなければならないことがある - 安く仕入れた分の儲けは、お客に還元するのだ。
すべてはお客が決める。
お客様はすべて正しい。
すべてはお客が決める - 記者がサム・ウォルトンに質問した。
「なぜあなたはあんなにオンボロなピックアップトラックに乗っているのですか?あなたみたいなお金持ちだったら、ピカピカの高級車に乗れるじゃないですか。
」するとサムウォルトンはにっこり笑って静かに答えた。
「私はこの車が好きなんだよ」
独自の金銭哲学を持つ
私のウォルマート商法 すべて小さく考えよ (講談社+α文庫) サム・ウォルトン,渥美 俊一,桜井 多恵子 講談社 |