岡田 武史の名言集
2014/03/18
岡田 武史(おかだ たけし、1956年8月25日)
日本の元サッカー選手、指導者。現在は日本サッカー協会理事
2007年8月24日より2007年12月14日まで日本エンタープライズの社外取締役。「岡ちゃん」の愛称で知られる。メガネがトレードマークで、現役時代にはメガネを外さずプレーしていたほどである。
監督としては以前はジャージ姿で指揮を執っていたことでも知られていたが、2008年に日本代表監督に復帰してからはスーツ姿で指揮を執ることが多くなった。
- よく考えたら自分自身の腹のくくりがなかったから当たり前だ。W杯予選が大変だと知っているのに、何て俺は甘いんだ。俺はもう自分のやり方でやるしかない。秘密の鍵もくそもない。誰がどう言おうが今の俺にできること以外できねえんだから、俺のやり方でやるしかねえんだ」とその時に開き直った。
- どの選手も状態はいい。死角があるとすればオレだけ
- マリノスの監督に就任してスケジュール表を見たとき、ジュビロと2ndステージの最後に戦う、このときまで監督をしていられるかなと正直考えた。また、その一方でこのゲームで優勝が決められるようになったら最高だなとも思った。
- 最初のうち、選手はやっぱり中央に行きたいわけです。かっこいいし、面白いし、サッカーの醍醐味ですよね。「中央に行きたいな」と思うけど、監督が「サイドへ出せ」と怒鳴っている。「しょうがないな」ということでサイドに出す。そうすると、やっぱり勝つんですよ。
- 僕は指導者としてそんなに優れているとは思っていないですけど、何かあるとしたら、簡単にあきらめない、投げ出さない。それだけです。そうしていると不思議と神様は最後にご褒美をくれるんですよ。苦難が来た時にチャンスだとは思えないと思うけど、その時に頑張るんですよ。
- 是非来年も、と言っていただいた事は本当にありがたかった。非常に悩みましたが、このままじゃ自分がダメになるという気持ちで決断しました。わがままを許していただきたい。
- 走れるようになっても走らなきゃ意味がないんですよ。体幹トレーニングしていても体を当てなきゃ意味がない。
- お前ら自分たちのチームで「Jリーグで通用するからいいやというプレーじゃダメだよ」と。「ベスト4行くんだろ? 本気で」と。「オレは本気でベスト4を目指す奴とやる」と宣言しましたから、それから毎回毎回「本気で目指してみないか」っていうようなことを言い続けて、手紙も出したりね。
- 優勝を狙えるチームでやりたいと思っていた。優勝する自信がなかったら引き受けていない。負けたらダメだといわれるチームでやってみたかった。
- 俺の事をよく知ってる人は、顔の造り同様、性格も派手じゃないことを知ってますよ。
- ボクの理想のサッカーは選手がピッチの上で目を輝かせて生き生きと躍動するようなサッカー。
- ミーティングとかでも 「ちょっと待ってください、それ違うと思います」 とかね、「こうやらないといけない」 とか言ったりね。 負けず嫌いだから、遊びのミニゲームでも負けたら悔しくてゼッケン投げ捨てて帰っちゃったりね。…嫌な奴だよねぇ。 そのくせ、遅刻とか物忘れとかすごくてね。
- 部屋に呼んで(中澤に)なんて言ったか。「おれは今回ワールドカップ(W杯)で勝つために、キャプテンを代えようと思う。お前が悪いわけじゃない。でも、代える決断をする。納得してほしい」。それ以上は言わないです。中澤も「分かりました。大丈夫です」と。もうそれだけです。
- 運を全部つかんでも勝てるかどうかは分からないですよ。でも運をつかまない限り絶対に勝てない。運をつかむために準備してきたら、あとは自分の力を出すしかない。それでダメだったら、自分の力がないんだから、すいませんって言うしかないんだから。開き直りというか、自分を信じることだと思います。
- 金に執着したら、今1億くらいすぐです。その報酬を元手にしてどこか田舎でのんびりなんてことを考えないでもないですけど、仮に僕がそういうことをやったら示しがつかない。
- our teamというのは「自分のチームだということを忘れんな」ということです。 「いろんなことを人にやってもらうんじゃなくて、自分でやらないといけない」という意味をour teamという言葉に込めています。
- Enjoyの究極はどういうことかというと、自分の責任でリスクを冒すこと
- 私心で「俺がこう思われたいから」「俺がこうなりたいから」と思って、選手を外したとしますよね。これは一生うらみをかいますよ。ところが自分自身のためではなく、「チームが勝つために」という純粋にそれだけでした決断というのは、いつかは伝わるんです。
- 東西ドイツの壁が89年の暮れに崩れて、次の年からソ連でも市場経済体制への移行が始まった。あの時に、ああ、この波はいつか "世界で最も成功した社会主義国" の日本にも来るな、と。このまま会社にいても、という僕なりの判断はありました。
- 俺に凄い経験とかカリスマ性があれば、じゃあこれで行こう、はい、わかりました、で済むんだけど、俺にはカリスマ性がない。だから、納得させられなかったらチームはガタガタになってしまう。俺にはすがるものが理論しかなかったからね。
- 早稲田サッカー部の堀江先生から、「君は合格最低点の半分しかありません。これでは1年でどれだけ勉強をしても無理だから、来年は体育を受けなさい」というような手紙が来て。それを読んだ途端、「もう絶対体育は受けない」 と思いました。
- いろんなものに抑え込まれることがあって、その時はのたうち回って苦しみます。もう先がないと思うかもしれない。でもそれは重力みたいなもんで、重力がないと骨も筋肉もダメになる。それを乗り越えることで、自分を鍛えてくれるもの。そして、必ずあきらめないでやっていると乗り越えられるんです
- 四六時中サッカーのことを考えていた。夜に目が覚めてメモをとることもありましたよ。でも、その瞬間、「今、世界中でこんなにサッカーのことを考えているのは俺しかいないんだ」 と思うと、不思議に自信が湧いた。
- 日本の長所はハエがたかるようなチャレンジ
- 言われたことをこなすだけじゃ面白くもクソもないだろうという言い方をするんですけど、でもリスクを冒して失敗したらオレは怒るぞと。だからリスクなんですよ、怒られるからリスク。「リスクを冒して失敗しても褒めよう」なんてそれはリスクじゃなくなるんですよ、それは。
- 僕は理屈で選手を納得させて動かすことは得意なんです。
- けっこう逆境になった時、よしっ、やってやると思える。変なんですけど、なんか叩かれないとダメなような。なんだかんだと自分でも格好つけるところあるんでね。どん底まで落とされると、もうこれしかないと開き直れる。
- 「俺は監督として全責任を負ってこう考えている。お前は能力があると思うからここに呼んでいる。お前がやってくれたら非常にうれしい。でも、どうしてもやってられない、冗談じゃねえというのなら、しょうがない。非常に残念だけどあきらめるから出て行ってくれ。怒りも何もしない、お前が選ぶんだ」
- ここで負けたら帰れんなとは思っていましたね。ダメだったらしようがない、家族と田舎に行って農業でもするかなんて冗談も言ってましたし。
- 俺、ほんまはそんなに冷たい人間とちゃうて。仕事してるだけなんやから。
- 「今の自分の力を出すしかないんだ。ミスしたり、うまくいかなかったりしたら、選んだ岡田が悪いと思ってくれ。それでいい。試合に使った岡田が悪いんだ」と。今できることをやってダメだったらしょうがない。でも、やれる限りのことをやっていないとそういう心境にはなれないです。
- こんなことをやったら、あいつふてくされるかな」「こんなことやったら、また叩かれるかな」「こんなこと言ったらどうなるかな」、そんな余計なことを考えていたら大体勘は当たりません。本当に開き直って素の自分になって決断できるかどうか、これがポイントなんです。
- どんな小さなことでもいいから、チャレンジをしてほしい。頭でごちゃごちゃ考える前に踏み出してみる。少々壁や何かがあろうが、そんなもの関係ない。必ず乗り越えられる。壁というのは邪魔をするためにあるのではない。自分の気持ちを確認されているんです。「本気でこいつはやってんのかどうか」と。
- 得点の約40%はセットプレーから生まれます。「後ろからボールをつないで相手を崩して点を取る」となると、世界でも15%くらいです。日本のチームだと10%を切る。では、それ以外はどういう得点なのかというと、相手のボールを奪って速く攻めていくカウンターアタックなんです。
- スタジアムに試合を見に行ったら、じーっとにらんでいる女の人がいるんですね。「身に覚えがないなあ」と思って聞いてみたら、僕がメンバーから外した選手の奥さんだった。それは当たり前なんです、そうなるんですよ。
- 選手を私が信じなければチームになりません。彼らはこんなものではありません。彼らを信じてチームに輝きを取り戻してみせます。
- 僕はいつも敵のフォワードの1メートル前に1人、3メートル後ろに1人を位置取らせて、前に来るボールは前者がカットして、後ろに来るボールは後者がカットするようにしています。これをやるだけで失点が激減します。すると選手も「おお、なるほど。監督の言う通りにやったら勝てるなあ」となります。
- 落ちた時にみんな後ろを向く。それは何のために落ちているか。より高いところに行くために落ちているんだ。ジャンプする時に一回しゃがみ込む。それはなぜかというと、より高いところに行くためにしゃがみ込む。いろんな困難、苦難はこれからも絶対来るんです、人生を生きていけば。
- 人間は土壇場になったら強くなる。本当に人間って強いもんですよ。でも大体みんな、その前に諦める。諦めないで頑張ってたら、人間には底力ってあるもんです。
- 勝負を分けた点について、メディアや評論家は大上段に構えて戦術論やシステム論を話すけど、僕の感覚からすると、8割くらいはちょっとしたことなんです。たった1回まあいいか、たった1回これくらいでいいかって思う。それが実は勝負を分けるんです。
- 僕は中澤をキャプテンから外したじゃないですか。同世代で仲のいい俊輔、楢崎がレギュラーから外れたでしょ。彼らは仲がいいんですよ、親友なんですよ。そうしたら、あの2人がガッカリしているのに、俺だけキャプテンとして、さあ行くぞって元気よくいけるかなって思ってキャプテンから外したんです。
- 古河に入った時は、「よーし、社長になってやろう」 とけっこう本気で思っていました。仕事のほうもプロジェクト・チームの一員に選ばれたりしていましたから。
- まるで10年を生きたようだった。
- われわれがやろうとしているサッカーの中心となる選手の不調がJリーグを通しても、また代表で集まっても続いたと。戻るんじゃないかという期待を何人かの選手に対してしていたんですが、踏ん切りをつけないといけないというところにきて、起用法、システムを変えました。(南アW杯 デンマーク戦後)
- 僕は選手と一緒に酒を飲んだりは絶対しません。なぜか? 酒を飲んでわいわいやって、翌日「君、クビ」と僕は言えない。仲人は絶対しません。仲人をやって奥さんやご両親知っていて「はい、君アウト」と僕は言えない。浪花節なところがあるんでね。だからあえて僕はそういう一線を常に引いています。
- 僕だけではなくて、あのころの子供はみんな大きくなったらプロ野球選手になるのが夢でした。
- 「improve」今を守ろうとするな。常にチャレンジしてもらいたい。
- 今みなさんが思っている10倍、目標は大事です。目標はすべてを変えます。
- 試合内容については、悔いは残っていません。ただ選手たちは、本当に素晴らしく、日本人の誇りを持って、またアジアの誇りを持って、最後まで戦ってくれた。そのことには誇りに思っています。(南アW杯 パラグアイ戦後)
- 「途中にいるから中途半端、底まで落ちたら地に足がつく」、その通りなんですよ。苦しい、もうどうしようもない、もう手がない。でも、それがどん底までいってしまうと足がつくんですよ。
- パワープレー対策のプランはいくつかありました。ただ、基本的にいいボールを蹴らさない、しっかり競る、こぼれ球を拾うという原則、それとプラスしてファウルをしないということがありました。。(南アW杯 デンマーク戦後)
- 知ってる? 自殺するのは人間だけなんだよ。動物は絶対自殺なんてしない、とにかく本能で生きてこうとする。人間は先のことを心配しすぎるから悩んで自殺しようと思っちゃうんだよ。先の事を考えても何がどうなるかなんて分からないんだから、今を一生懸命やるしかない。考えても仕方ないでしょ?
- 「concentration」。これは「集中する」ということですが、何に集中するかといったら「今できることに集中しろ」ということです。
- ボクはココが正しいポジションだと言う。「監督に言われたからここにいました」これでは選手じゃない。この傾向が(日本人は)外国人よりちょっと多い。
- 2年目から、肩の力を抜いて自然体になると、力んでいた時には見えなかったいろいろなことが見えてきた。まず、人が寄ってくるようになり、それに伴い 情報が上がってくるようになった。以前はスタッフも怖くて近づけない状況で、裸の王様状態だったのだろう。
- 壁は邪魔をするために現れてきているわけじゃない。本気で目指しているかどうかを試すために出てきている。本気なら必ずその壁を乗り越えられる。本気じゃなかったらあっさり壁に阻まれる
- 体育会系のやり方の全てを否定する気はないですけどね。先輩とか年上の人を敬うのは悪い事じゃないから。でも、そういうのを強要されるのは嫌ですね。 それも暴力的なやり方とか、不合理なやり方で強制されるというのは、性に合わないですね。納得しないと嫌なタイプですから。
- 日本がこれまで海外のW杯で1勝もできなかった。なぜか? 戦術で負けている? いや、お前がそこについていればやられなかった。みんなそうなんです。
- 現役の頃から生意気だった。僕が指導者だったら、僕みたいな選手は絶対許さないよ。
- サッカーという素晴らしいスポーツに対しては、いつまでも愛着を持ち続けるでしょうし、サッカーに限らず、あらゆるスポーツが好きですからね。そういうスポーツ界全体の発展のために何か仕事ができるというのであれば、そんなに嬉しい事はないでしょうね。
- ああ、今日はもう試合のビデオを見ないで済むんだ、と思うと心底ホッとした。
- 勝負の鉄則に「無駄な考えや無駄な行動を省く」ということがあります。考えてもしょうがないことを考えてもしょうがない。負けたらどうしよう。負けてから考えろ。ミスしたらどうしよう。ミスしてから考えたらいい。できることは足元にある。それをやらないと、目標なんか達成できない。
- われわれのサッカーというのは、レクリエーションでなくて、勝ち負けのあるスポーツ。ということは、結果として勝たないと、やはりいけない。通用したかどうかというのは、やはり結果で答えないといけないと思っています。(南アW杯 パラグアイ戦後)
- 僕は、自分の所属した集団とか学校とか、そういうものに対して、恩返しがしたいとか思うような人間じゃないですから。
- 素晴らしいチームだった。出ている選手も、出ていない選手も、出場チームが勝つために何をするか考えて動いてくれた。自分の中では1、2を争う素晴らしいチームだった。誇りに思います。
- 自分のなけなしの金を賭けるから、増えたら「やったー」と思うし、なくなった時に「うわ、やばい」と思う。要するに「ミスするなよ」と言われている中でいかにリスクを自分の責任で負えるか、それが本当のスポーツのEnjoyなんです。
- 選手たちが臆することなく、そして冷静にかつ、激しく戦ってくれた。素晴らしい選手たちに感謝したいとともに、われわれのチームはほかのチームにない力があります。それは選手、サポートメンバーを含めた27名、スタッフが目標に向かって1つになれるということ。(南アW杯 デンマーク戦後)
- 「負けるのは仕方がない。でも、このままだと何回やっても同じことの繰り返しだ。どうしたらいいんだろう」ということで考えたのが、明確な共通した目標を持つこと。そしてもう1つは、「このチームはこういうチームなんだ」という“フィロソフィー(哲学)”を作ること。
- (モリーニョ監督について)戦術は特段変わったことはしていないと思います。すごいオーソドックス。ただ、やるべきことをきっちりやらせている。おそらく彼は選手のハートをつかむすべに長けている。選手との信頼関係を築き、こびを売るのではなく、一線を引きながらも選手を引き付けている。
- 久保が落とされた後、マリノスの練習場から帰ろうとしたら、たまたま駐車場に久保の家族がいて、久保には小さなかわいい女の子がいるんですけど、その子が「ジーコだいっきらい」と叫んでいたんですね。「ああ、また俺もそうなるんだなあ」と思い出しました。
- ああしていれば良かったかもしれない、と思うことはあっても、決断のひとつひとつには後悔はまったくありません。
- あの時、日本のゴール裏に陣取って、休むことなく必死で応援してくれたサポーターの 「ニッポン!」 という声が今でも耳に残っている。彼らがいなかったら、守りきれなかったかもしれない。
- テレビで僕のことがボロカスに言われているのを子どもが見て泣いていたりとか、家族も本当に大変な経験をしました。自分自身もそんな強い人間ではないですから、のたうちまわっていましたね。自分の部屋でものを投げたりすることもありました。
- 人間が本当に苦しい時に、簡単に逃げたりあきらめたりしなかったら、遺伝子にスイッチが入ってくる
- 俺は運をつかみたい。お前がたった1回ここで力を抜いたおかげでW杯に行けないかもしれない。運を逃してしまうかもしれない。お前がたった1回まあ大丈夫だろうと手を抜いたおかげで運をつかみ損ねて優勝できないかもしれない。俺はそれが嫌なんだ。パーフェクトはないけどそういうことをきっちりやれ
- コーチを集めて「お前どっちだと思う?」と多数決をとって、「3対2だから、はいこっち」と絶対いかない。全員が反対しても、たった1人で全責任を負って決断しないといけない。これがW杯出場が決まるかどうか、優勝が決まるかどうかという試合だったらとても怖いです
- 「開き直り」という表現は悪いかもしれないですが、これはある意味どんな仕事でもトップやリーダーになったら、一番大事な要素かもしれないですね。「監督の仕事って何だ?」といったら1つだけなんです。「決断する」ということなんです。
- 俺は今、何も怖いものはない。これから俺の思い通りやるつもりだ。それが嫌だという奴は、今出ていってくれ。
- 札幌での1年目は、俺がやるからには 「さすが岡田だ」 と言われるサッカーをして勝たなきゃいけない、そう思っていました。肩肘張ってやっていたんです。でも間違っていました。それが高い要求につながって、選手を苦しめたんじゃないかと思う。
- その瞬間から、私の中ではすべての音が消え去り、その後の記憶は無声映画をスローモーションで見ているようなものとしてしか残っていない。
- 最終予選は、自分の知らなかった自分を見せてくれました。
- 「どうやって決断するか」といったら“勘”なんですよ。「相手のディフェンスは背が高いから、ここは背が高いフォワードの方がいいかな」とか理屈で決めていたらダメなんです。勘なんです、「こいつ(を使うん)だ」と。
- やれなかった事はたくさんあったが、ベストは尽くしてきたので 「ああしておけば良かった」 というものはないです。この3年で一歩一歩チームとしての基盤はできてきた。自分がいなくても、このチームは必ず毎年進歩してくれると確信してます。
- 「動物は今を精一杯生きている。でも人間は、済んだことを悔やんで今できない。先のことを心配して今できない。俺はそういうのは大嫌いだ。今できることをやってくれ」
- W杯の勝利はどれも忘れられない1勝です。ただ自分としてはカメルーン戦の1勝の方が、あの1勝がなかったら何もなかったと思うので、非常に印象深い1勝でした。(南アW杯 デンマーク戦後)
- ちょっと待ってください。冗談じゃないですよ。僕も責任あるからできません。私はあなた方に要請されてコーチになったのではなく、加茂さんに呼ばれたんですから
- 教育「education」の語源はラテン語で「引き出す」という意味なんです。教育というと、空箱に何かを入れてやることだと思うんですけど、違うんです。中に入っているものを引き出してやればいいんです。サッカー選手なら、みんな勝ちたいと思っている。それをうまく引き出してやる。
- 横浜F・マリノスの1年目(2003年)は年間王者になりました。それで2年目(2004年)は「もういいや、こういうやり方は。お前らちょっと自由にやってみろ」と言ったところ、開幕から1分2敗でクビになりそうになりました。
- どれだけ机の上で勉強してもつかめなかっただろう秘密の鍵が、のた打ち回りながらでもトライしていたら、手の上に自然と乗っていたんです。
- フランスW杯の時に、家族もかなりつらい目をしましたから。「まさかやらないだろう」と思っていたのに僕は「やる」と言ったら、かみさんに「本当に引き受けるの?」と言われて「やる」。「えー」「やりたいんだ」「自信あるの?」「全然ない」「じゃあ何で引き受けるの!」とすごい怒られた。
- 「何でもやってもらえるもんだ」と思っている人が多いんです。例えば、スランプになった選手というのは大体、ものほしげにこっちを見るんですよ。「何か教えてほしい、助けてほしい」という顔でね。言ってやれることはいっぱいあるんですよ。でも、たいてい言ってもダメなんですよ。
- 「お前の仕事がやりやすいためにチームはあるんじゃない。チームが勝つことにこだわれ」
- 僕も人間ですからみんなから「いい人だ」と言われたいし、好かれたいですよ。でも、この仕事はそれができないんです。なぜなら、選手にとっての“いい人”“いい監督”というのは「自分を使ってくれる監督」ですから。僕は11人しか使えないので、あきらめないとしょうがないんです。
- 「勝負の神様は細部に宿る」 勝負を分けるのは往々にしてそういう小さなことの積み重ねなんです。
- 審判も、人間であるかぎり、間違いはあります。それも含めて、我々は、勝たなければ駄目なのです。
- ENJOYの究極は、自分の責任でリスクを冒すこと。日本の選手は『ミスをするな』と言ったら途端にミスを負わないようにリスクを冒さなくなる。でも『ミスをするな』といわれるなかで、いかに自分の責任でリスクを負えるか。それがスポーツのなかでのENJOYなんです。
- われわれはW杯4強にいく。僕にはその姿が見える。あきらめたら何もできない。W杯4強と言うと笑われるが、だれかが信じてやらないと、もっと遅れる。
- 背負わなければならないことに直面したときには、戦う前からそれに負けてしまわないことだ。そういう心がまえのうえに、人は全力を発揮することができるだろう。