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マルティン・ハイデッガーの名言集

公開日: : 最終更新日:2014/04/17 , ま~も , ,


マルティン・ハイデッガー

マルティン・ハイデッガー (ハイデガー)(Martin Heidegger, 1889年9月26日 – 1976年5月26日)

ドイツの哲学者。
初め神学を学ぶが、哲学に専攻を変更。

1913年に学位論文『心理学主義の判断論──論理学への批判的・積極的寄与』を提出。
1915年に教授資格論文『ドゥンス・スコトゥスの範疇論と意義論』を提出。
主査はハインリヒ・リッケルト リッケルト。
エドムント・フッサールに現象学を学ぶ。

1922年『アリストテレスの現象学的解釈──解釈学的状況の提示』(パウル・ナトルプ ナトルプ報告)
1927年に未完の主著『存在と時間』で存在論的解釈学により伝統的な形而上学の解体を試みた。

エルンスト・ユンガーの『労働者・支配と形態』の深い影響を受け、国家社会主義ドイツ労働者党 ナチスに入党し、フライブルク大学総長就任演説『ドイツ大学の自己主張』(”Die Selbstbehauptung der deutschen Universitat”)を行なう。



  • 国土を歌う歌は残されているのである。その歌それ自体は何であろうか。いかにして死すべき人間がそういう歌を歌いうるのであろうか。いずこからその歌は来るのであろうか。それは深淵にどれほど深く到るのであろうか。「乏しき時代の詩人」


  • アメリカ的なものがはじめて今日のわれわれを脅かしているのではない。技術の未だ経験されない本質はすでに、われわれの父祖や彼らの事物を脅かしていたのである。「乏しき時代の詩人」


  • ヘルデルリーンのポエジーへわれわれが美学的遁走などを企てる時ではない。詩人の形姿から小細工的な神話をつくりだすべき時ではない。(…)そうではなく、冷静に思索しつつ、その時に言われたことの中に、語られざるものを経験することを、唯一の必須なこととしなければなるまい「乏しき時代の詩人」


  • 心情の不可視的な最内奥において人間ははじめて、愛すべきもの、すなわち、祖先、死者、幼年、未来の人たちへと、傾くのである。それらすべては、今や全的にして無欠な関連の現前性の無域圏としてのありかたを示してくる最も広いひろがりの中に、帰属するに至るのである。「乏しき時代の詩人」


  • λ?γο?が「見えるようにすること」であるがゆえに、それゆえにλ?γο?は真もしくは偽でありうるのである。このさい、真理は「合致」であるという「構成」された真理概念のとりこにならずにいることが、なによりたいせつである。「存在と時間」


  • 区-別が生起してくることで、言葉――静寂の響き――が有るようになる、言葉というものは、世界と事物に対して生起してくる区ー別として現前しているわけである。「言葉への途上」


  • デカルト以来、確実性としての真理を出発点としているさまざまな批判的な真理概念は、正当性としての真理規定のさまざまな変化であるにすぎない。われわれがよく知っているこのような真理の本質、表象の正当性は、存在するものの不伏蔵性としての真理しだいなのである。「芸術作品の根源」


  • 猛惡なる危險、それ故最(いと)も切味鋭き危險、それは、思惟自身である。思惟はそれ自身に反對して思惟しなければならず、それを能くすることは極めて稀である。「思惟の経験より」


  • すべて、存在を主題とする存在論的考究を具体的になしとげるためには、まず、漠然とした通俗的な存在了解の水準を脱却していなくてはならない。そのためには、いったい存在というようなものがどこから理解できるようになるのかということを解明する必要がある。「存在と時間」


  • 現存在は、本質上、いかなる客体的存在者でもないから、その空間性も、「宇宙空間」のなかのある位置に現れているというようなことや、ある場所に用具的に存在しているというようなことを意味することはできない。これらはともに、世界の内部で出会う存在者の存在様相である。「存在と時間」


  • 存在了解の地平をあらわにするこの基礎存在論的課題こそ、すなわちここに述べる『存在と時間』についての論考がみずから課した課題である。それは、かような地平が実は「時間」であることを証示しようとつとめる。


  • 我々が強調しなくてはならないのは語が欠けているとき、すなわち、名が欠けているとき、いかなるものも有ることはない、という点です。語がものに初めて有(Sein)を付与することになります。「言葉の本質」


  • 1944ー45年冬学期ライン湖畔での土工作業を終えたあと私は「詩作と思惟」という題の講義をしました。これは或る意味で私のニーチェ講義の、つまりナチズムとの対決の続きだったのです。「シュピーゲル対談」


  • 世間とはひとつの実存範疇であり、そして根源的現象として現存在の積極的構成にぞくするものである。そしてこの現象そのものが、現存在にそくした具体化のさまざまな可能性をもっている。その支配の滲透力や顕著さは、歴史的に変遷することがある。「存在と時間」


  • そして不安が世界=内=存在をいつもすでに潜在的に規定しているからこそ、世界=内=存在が「世界」のもとでの配慮的=心境的存在として、怖れを抱くということがありうるのである。怖れとは、「世界」へ頽落した、非本来的な、みずからそれとしてさとられていない不安なのである。「存在と時間」


  • 死はいつも各自の死として存在する。この死を真として堅持することは、世界の内部で出会う存在者や形式的諸対象などに関するいかなる確実性ともことなる種類のものであり、これらよりもいっそう根源的なものである。「存在と時間」


  • かかる世界の季節にあって、まことに詩人であるところの詩人においては、この時代の乏しさから、まず詩人性、或は詩人の使命ということが詩的な問いとなってくるという点が、詩人としての本質をなすのである。「乏しき時代の詩人」


  • 良心は、世界=内=存在の無気味さのなかから関心が叫ぶ呼び声であり、現存在をひとごとでない負い目ある存在可能へ呼び起こす呼びかけである。この呼びかけに応ずる了解として明らかにされたものは、良心をもとうとする意志である。「存在と時間」


  • 現象学とは、存在論(Ontologie)の主題となるべきものへの近づき方であり、そしてそれを証示的に規定する様式である。存在論は、ただ現象学としてのみ可能である。「存在と時間」


  • リルケの天使は、ニーチェのツァラツストラと内容的には著しい相違をもつにもかかわらず、形而上学的にはそれとどの程度に同一のものであるか、こうした問題は、ただ、主体性の本質をより根源的に転回することからのみ示されるであろう。「乏しき時代の詩人」


  • 冒険されたものはいずれも、それぞれの存在者として、存在者全体の中に組み入れられ、全体の根拠の中にやすらう。その折々におけるかくかくの存在者は、それを全き関連の牽引へとつないでいる引力に応じて存在している。「乏しき時代の詩人」


  • λ?γο?という言葉が後世にたどった意義変化の歴史や、とりわけ後世の哲学がこの言葉に加えた多様な恣意的な解釈は、話ということの、いかにも明らかな本来の意義を、たえず蔽いかくしている。λ?γο?は(…)理性、判断、概念、定義、根拠、関係などとして理解されてきた。「存在と時間」


  • 生き物たちと人間との開かれた世界に対する関連がこういうふうに生き物たちと人間とのあいだでは違っていることを歌ったのが、第八悲歌である。(…)この観点からする存在者の区別は、ライプニッツ以後の近代形而上学のよく知る所である。※リルケの詩「乏しき時代の詩人」


  • われわれは訊ねる、まだ何が冒険されうるのだろうか、生そのものよりも、すなわち冒険そのものよりも、一体何がより冒険的なのだろうか、つまり何が、存在者の存在よりもより冒険的なのだろうかと。「乏しき時代の詩人」


  • 私は、私が生きているときにこそ、私の死であるのです。ここで重要なのは、種々の死に方を描写することではなく、死を生の可能性として理解することです。「カッセル講演」


  • 近さは人間にとって最も遠くにある。「ヒューマニズムを超えて」


  • アリストテレスが時間について述べた論考は、この現象についてわれわれに伝承されている最初の立ち入った解釈である。それは、それ以後につづくすべての時間観を――ベルグソンのそれをも含めて――本質的に規定している。「存在と時間」


  • しばしば引き合いに出される美的体験〔das asthetische Erlebnis〕でさえも、芸術作品の物的なものを避けて通れない。石質のものが建築作品の内に存在する。木質のものが木彫作品の内に存在する。色彩的なものが絵の内に存在する。「芸術作品の根源」


  • 現代の人間の慣習となった生活は、両換人らの庇護なき市場においてなされる自己遂行という日常的のことである。「乏しき時代の詩人」


  • 生あるものが、培養や利用によって技術的に対象化されるばかりでなく、原子物理学は生それ自体の現象に対して盛んな研究を遂行しつつある。つまりは生そのものの本質さえ、技術的作成に委ねにれざるをえなくなるのである。「乏しき時代の詩人」


  • ギリシア的存在論は、スコラ的刻印をきざみつけられて、主としてスワレスの「形而上学討論集」を経て、近世の「形而上学」と超越哲学のなかへ移植され、ヘーゲルの「論理学」の基礎と目標をも、なお規定しつづけている。「存在と時間」


  • 冒険は冒険されたものをこの牽引によって、つねに自己へと取りこんでゆく。何かを取りこむ、また何かをどこからか調達する、来てもらう、われわれはこれを、手に入れる(beziehen)と言っている。これが関連(Bezug)という語の根源的な意味である。「乏しき時代の詩人」


  • 困難は、言語作品を形成する難しさにあるばかりではなく、あい変わらず欲求的な事物観察の作品、視覚の作品から、「心情の作業」へと移行してゆく難しさに存する。歌うということが求めることであってはならず、現存在であらねばならぬという点において、歌は困難なのである。「乏しき時代の詩人」


  • 生きている世界は、自分の世界のそのときの状況がどうであるか、そしてそのときの状況から見てどうであるかによって、さまざまな仕方で現れてくる。生きている世界の<内容>を決めるのは、常に自分の世界の不安定な流動的な成立であり、その状況的性格である。「現象学の根本問題」


  • 時間そのものが、存在の地平としておのれを打ち明けるのであろうか。「存在と時間」


  • 時節性の問題圏が確定されるようになると、彼の図式論を蔽っている暗がりに光をもたらすことができるようになるであろう。そしてまた、カントがこの領域をそれの本来の次元とそれの中心的な存在論的役割においてみとどけることができずにいた理由も、その途上で示すことができるであろう「存在と時間」


  • 芸術は常に、いつでもある衝撃である。「芸術作品の根源」


  • 時間性は同時に、現存在自身の時間的存在様式としての歴史性を可能にする条件なのである。そしてこのことは、現存在がはたしてまたどのように「時間のなかで」存在するものであるかということと無関係に言えることなのである。「存在と時間」


  • 良心は、ただただつねに沈黙という形で語る。「存在と時間」


  • カントがこのような概念規定に従っているのは、先批判期においてだけでなく、「純粋理性批判」においてもまた同様である。従って、彼は或る物の概念について語り、「或るレアールなものの」を括弧に入れているが、それは或る現実的なものを意味しているのではない。「現象学の根本諸問題」


  • 「かつてこの地にあった」神々は、ただ「正しい時に」「帰り来る。」すなわちそれは、人間が正しい場所で、正しいしかたで、転回した時である。「乏しき時代の詩人」


  • 現象学という名称は、その意味からいうと、神学その他の名称とはことなった性格をもっていることになる。神学等の名称は、それぞれ学問の対象を、それぞれの実質的内容について指している。「現象学」の方は(…)その研究の事象的内容を性格づけているわけでもない。「存在と時間」


  • 意欲とは、実存しつつ〈自己自身を超え出ていく〉冷静な開-鎖性である。「芸術作品の根源」


  • 存在は己れを光らせつつことばとなり、ことばは存在の家である。「ヒューマニズムを超えて」


  • 全体における存在者の中に開けた場所が現成する。それが明るみLichtungである。「ヒューマニズムを超えて」




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